三者三葉 #11「チョコを食べまくる日」日頃から付き合いがあるからこそ生まれる感謝の気持ち。
そういう気持ちを抱ける相手がいることは幸せなことだ。



バレンタインデーと言えば恋愛云々のお話になることも多いけど、友チョコなどが流行っている昨今においては、日頃お世話になっている人へ感謝を示す日でもある。そして誰かに感謝するということは、当然その人と普段から交流があって付き合いがあることの表れでもあるわけです。今回は改めて登場キャラ達の繋がりと、感謝の気持ちを意識させる描写が各所に散りばめられていたように感じます。
例えば照と西山さんは誰が見たって犬猿の仲なんだけど、動物好きで無類のネコ好きという点で繋がりを持っている。そして彼女らはエルちゃんの一件で相手に対し互いに感謝の気持ちを持っている間柄でもあります。照は捨て猫だったエルを引き取ってくれた西山さんに感謝してるし、西山さんは引き合わせてくれた照に感謝している。飼い猫の可愛さを競う彼女らのやり取りは、その上に成り立っているものです。
何かと双葉に勝負を吹っ掛けてくる辻兄妹は、登場回でも少し書いた覚えがありますが、彼らは双葉を介することで葉子様と接点を持っている。特に兄の一芽は自分が一方的にライバル視してる双葉の周りに葉子様がいなければ、自分から積極的に葉子様と接触しようとはしないでしょうし、勘違いとはいえ妹が世話になっていると思わなければ話しかけようともしないかもしれない。
でも双葉や小芽を介して間接的とはいえ繋がりを持つことで、彼は小芽の兄として葉子様に感謝の意を述べ、葉子様も流れとはいえそれに返している。ここにも一つ繋がりから生じる感謝という気持ちの描写であったように思います。そして今回はこのように葉子様が感謝を述べられるシーンがある一方で、葉子様が相手に感謝の気持ちを表すシーンも随所に見受けられます。
バレンタインで繁盛し長蛇の列を形成する薗部の店舗。その隣のタナカホームのタナカさんに迷惑を掛けていることを葉子様が謝罪しに行ってるわけですが、それも彼女らが日頃から付き合いがあることを感じさせてくれる一幕です。事情を察してエールを送ってくれるタナカさんに対しての葉子様の対応も、まさしく感謝の表れの一つだと思います。
そして最後に葉子様と一番付き合いが長く縁の深い山路と薗部とのやり取りが描かれる。常日頃から何かと自分を気に掛けてくれる元使用人の二人に対して、やはり葉子様なりに思うところはあったと思います。何だかんだで葉子様からチョコ貰えて山路は良かったなぁ。オチ担当で貰えなかった薗部は若干可哀想でもあるけど、繁盛しているお店の切り盛りを葉子様が頑張っていたこと自体が、葉子様なりの薗部に対する感謝の気持ちの表れなのかもしれません。
葉子様が友チョコを渡した人が次々と映し出される最後のシーン。つまるところそれは葉子様が多少なりとも感謝の気持ちを抱いている相手。日頃から葉子様と繋がりのある彼女の交友の輪そのもの。その広がりをそのまま体現するものでもあったように映りました。双葉や照と友達になったからこそ、西山さんや近藤さん、辻兄妹とも知り合えた。
双葉や照と知り合うまでは、学校で一人ぼっちだった葉子様だけど、今ではこんなにも感謝の気持ちを伝えたいと思える相手がいる。暖房費を節約する季節からまた一つ変わった葉子様のバレンタインの認識。感謝の気持ちと友チョコから、物語開始時と比べて格段に広がった葉子様の交友関係と繋がり。それを改めて窺い知ることが出来た回だったのかなと思いました。


「ワイヤー入りのマフラーでがんじがらめにして、お薬入りのチョコを無理矢理食べさせるのよー」。満面の笑みでとんでもないことをサラッと言ってのける照ちゃんと、それを真に受けて実行しちゃう桜ちゃんコンビが危険すぎる!(笑)その是非はともかくとして、ナイスアイデアを提供してくれた照ちゃんに桜ちゃんが向ける気持ちもまた、感謝の気持ちの表れ。その一つなのではないかと思います。
ともあれ憧れの葉子お姉ちゃんにチョコを貰えてご機嫌の優くんだけど、後ろに控えている桜ちゃんが腕に抱えているものの中身が穏やかじゃなさ過ぎて、このあとに起こることを思うと笑うに笑えないぞい。
にほんブログ村
- 関連記事
-
バレンタインデーといえば恋愛がらみの話になりそうだけど
今回は葉子が感謝の気持ちを示す日なんですね。
いろんな人に感謝の気持ちを示せてよかったですね、園部さんだけもらえなかったけど…
葉子様も交友関係が広がってよかった、よかった。