ラブライブ!サンシャイン!! #02「転校生をつかまえろ!」繋がることで開いた夢へと至る扉から踏み出す第一歩。
本当に好きなことだからこそ簡単には諦められない。



部としての体裁を整えるための人数集めもさることながら、作詞・作曲・衣装その他諸々。スクールアイドルとしてデビューするまでの道のりは遠く、やることも山積みの状態。作曲が出来る梨子への熱烈な勧誘を速効で断られてしまった千歌だけど、だからといって簡単には諦めない。それは千歌の前向きで明るい性格もあるだろうし、加えて大好きで夢中になれることに取り組んでる実感があるからだと思います。
μ'sを見て自分の中に芽生えた抑えきれない衝動。その衝動に従い自分の夢へ向かって実際に突き進んでいる感覚。今回の作中でも出てきたけど、まさに千歌は自分のユメノトビラを開いて動き始めたわけです。だから断られたからといってめげないし、それすらも楽しいと思えてしまう。それくらい好きという気持ちは強いもので、だから夢中になれてしまう。好きなことだから楽しいのです。
今回は千歌の他にも、それが好きだから夢中になり自身の抑えきれない衝動に動かされていると思しきキャラの姿が、各シーンで散見される。例えばスクールアイドルを否定しながらもそれに詳しく、μ'sに関しては千歌以上の思い入れと敬意を持っていることを隠す気もなく披露するダイヤは言うに及ばず。飴に釣られてフラフラーッと釣られたルビィも欲求に動かされてしまった一人かもしれない。
入学時の自己紹介で持ち前の堕天使ヨハネ様っぷりを披露した善子にしても、それが彼女にとってとても大切で、夢中になれるものだからこそではないかと映ります。ただ三人共に何らかの事情を抱えていたり、受け入れられなかったりで、自然と好きなこと、やりたいことにセーブを掛けてしまっている様子も見て取れる。衝動の制御や制限。それが今の千歌と彼女らの最大の違いのようにも感じます。
そしてそれは今回の主役である梨子にしても同じではないかと思います。暗中模索。ずっと続けてきたピアノの上達を最近では実感出来ず、楽しい気持ちも忘れて久しい。それでも梨子が転校して環境を変えてまでしがみつこうとするのは、やっぱりピアノが大好きだで諦められないからに他ならない。大好きな気持ち、夢中になれること。楽しいって思える気持ちは、簡単には諦められないし譲れない。
自分たちの曲作りで千歌が引き合いに出していたスノハレ。あれも最初は恋愛をテーマにした曲を作らないかという提案が発端。でも途中で頓挫しそうになりながらも、それでも諦めずに皆の思いを一つにして完成させたのがあの曲。大好き、予感、気持ち。そういったメンバー全員の思いの集大成。それがあの名曲が完成するまでの経緯でした。
憧れやその憧れの人に向けるドキドキワクワクといった恋にも似た気持ち。それもまた抑えきれない衝動に繋がる一つの感情。そしてそれを見ている人に与えることこそが、スクールアイドルの、もっといえばアイドルの本懐。だから自分にまっすぐに突き進み、迷える梨子に影響を与えて笑顔にしてしまった千歌は、本質的にスクールアイドルなんだなと思えました。
ダイビング前の果南の台詞じゃないけど、水中で見える普段とは異なる景色。そこから得られる新たなイメージ。水中から地上の光を見て確かに何かを感じ取った三人が居たように、スクールアイドルをやることで今まで見たことのない景色を見て、それが梨子の新たな可能性を切り開いてくれたらと思わずにはいられない。
千歌と繋がることで開いた、ずっと探し続けてきた梨子の夢の扉。梨子がそこから第一歩を踏み出せたように、今は好きな気持ちを持ちながらも、それぞれの事情で踏みとどまっている他のメンバーの扉も開いたなら。きっとそれはとても素敵なこと。ユメノトビラとスノハレにμ'sが込めた気持ちが、今次世代を担おうとするスクールアイドル達に確かな影響を与えているのも感じられる素敵な回だったのではないかな。


前回颯爽と登場して強烈なインパクトを残したかと思いきや、地味に不登校になっていたらしいヨハネ様の現状を知って、笑ってしまったのと同時に何とも言えない気持ちになる。果南も家庭の事情で休学中だし、今作は学校行けてない子が多いですな。スクールアイドル部への勧誘以前に学校に連れてくるところから始めなければならない現状は意外と厳しく大変。
ただそんな彼女たちが本当に好きなこと、やりたいと思えることに全力で取り組める日が来るといいな。それを周りが受け入れてくれたらもっと幸せ。早く救いの手を差し伸べてあげてくれ!
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