あまんちゅ! #02「光といけないコト」ちょっとだけという気持ちが色々な物事を楽しくしてくれる。
ほんの少し踏み出すだけで世界はこんなにも楽しいことで溢れてる。



冒頭お決まりのルーティンをこなして意気揚々と家を出るぴかりと、前回同様に知らない町の知らない学校へ行くことに気分を落ち込ませてしまうてこがいる。でもそんなてこが少しだけ明るい気持ちになれたのは、ぴかりという存在を知ったからに他ならないと思います。知らないことを知ることで広がる世界。気づけなかったワクワクドキドキさせてくれる楽しい物事。
今回も主にぴかりが知らないことを教えてくれることによって、世界に溢れる楽しいことや景色の広がりを感じさせてくれる物語運びが印象深い。そしてそれはほんのちょっとの気まぐれ。各キャラの"ちょっとだけ"という軽い気持ちが発端になっている。そう思うとぴかりが教えてくれたというよりも気付かせてくれたと言った方がより適しているのかもしれません。
火鳥先生と思わぬ激走を繰り広げることになった朝の素敵ルートの散策。町に生きる人々の日々の営みや景色等々。我々視聴者目線から見ても知らない町の顔が見えてくるシーンでありましたが、これも時間に余裕がある時だけ行うという、ぴかりや火鳥先生の"ちょっとだけ"という気持ちに起因しているところです。
そして副題にもあるように、急坂をショートカットするという、少し危険なぴかりの「いけない行為」によって、それがてこにも認識されることになる。またもや携帯から世界を見ているてこの目線が、ぴかりが入り込むことによってこの町の景色を見ていることに繋がるのですよね。変わり者同士で意気投合したぴかりと先生を見ることで、てこは再び携帯画面の外の景色に目を向けることになっている。
ダイビング部の部室へ潜入したときも同じだと思います。厳密には体験入部期間はまだ始まっておらず、それでも堂々と乗り込んでいくぴかりの行為は、やっぱりちょっと「いけないコト」なわけです。でもてこはほんのちょっとだけという気持ちから、ぴかりに付いてきてしまう。未知の物事を知るワクワク。いけないコトをしているドキドキ。それがてこの"ちょっとだけ"を更に後押ししてくれている。
知らなかったはずの町の景色も楽しい物事も変わらずそこに佇んでいる。変わったのはてこの内面。物の見方。知らないことを知ることで、今まで周りにありながらも気づけなかった楽しいことに気がつける。ちょっとだけという気持ちで踏み出した一歩は、しかしてこの世界を大きく広げて彩ってくれた。そしてちょっとだけという気もちにさせてくれたのは、楽しいことにいつも全力なぴかりなのですね。
水面に浮かぶ二人の気持ちは水に溶け合って一つになる。携帯でやり取りする友達も大事かもしれないけど、横を向けば触れられる距離に居て反応を返してくれるぴかりがいる。携帯画面の外の世界。また一つてこが気付くことができたこと。ぴかりからのダイビング部への勧誘に、ちょっとだけ考えてみると前向きな反応だったのも、そのちょっとだけが大きなワクドキに繋がることを知ったからではないかなと。
知らない町と知らない学校。でも目線を上げて知ることで、てこが少しずつ楽しいことに気付いて変わっていってるのが実感出来て良いですなぁ。てこの変化は即ち未知を既知のものへと昇華したことの表れで、同時にそれが引っ越してきた知らない町に馴染んでいってる表れでもあるのかなと感じます。
海が見えるこの町で生まれ育ったぴかりは、ある意味この町を体現する存在。そんな海をこよなく愛する海のような大らかな心を持つ彼女が、てこを導き受け入れ溶け込ませる。全ての母たる海のように包み込んでくれる。そう思うと更に優しい世界に見えてくるよう。そんな二人の関係性と仲の進展具合が、この世界観そのものの体現にも見えて素敵。今回も見事に引き込まれてしまいました。自分もこの世界に溶け込みたい。
心のワクワク上昇気流が、私の体を空へ放り上げた。てこのポエミーな台詞だけど思わずどこかから恥ずかしい台詞禁止!って声が聞こえてきそう(笑)でもこれでこそって感じもします。今後も思わず素敵な台詞を言わずにはいられないくらい、楽しいことに溢れた高校生活をてこが送れるといいなぁ。抑えきれない心のワクワクドキドキ。楽しいは最強!
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