ラブライブ!サンシャイン!! #05「ヨハネ堕天」自分の気持ちに嘘をつくことはとても苦しく辛いこと。
ヨハネ様と共に堕天してくれる相手との出会いはまさに運命。



その鮮烈な登場からインパクトを残した善子メイン回。ど派手な見た目や言動のヨハネ様になりきる一方で、しかし誰よりも繊細で周囲の目を気にする一面も併せ持っている。その性格も相まってのことだろうか。善子がヨハネであることを諦めようとするのは、年齢を重ねて常識を持ち合わせたこともあるだろうけど、それ以上に周囲から堕天使の自分を受け入れてもらえない現実に打ちのめされた側面も大きいように映る。
いい年になってこんなことをという思いもある。本当は悪魔なんていないって善子自身が一番分かっている。でもそうありたいと願う気持ちや好きな気持ちは簡単にはごまかせないし捨てきれない。誰かに認めてもらって受け入れて欲しい気持ちもあったのだと思う。入学式の挨拶でやってしまったのも、その思いの表れだろうし、不登校を経ても捨てきれないのは、諦めたくない気持ちが善子の中にあるからだろう。
未練があるということは諦めたくない気持ちがまだあることの表れ。好きでやりたいと思う気持ちに素直になろうとする自分がいることの証。Aqoursへの暫定参加の際に見せた善子の反応が、彼女の心境をこれでもかってくらい雄弁に物語っていますよね。これまでの経験からドン引きされると思う自分がいる一方で、大人気になる姿を想像して笑いを堪えられない彼女がいる。
つまるところ善子の複雑さってこれまでの否定の繰り返しと、それでも周りに受け入れて欲しいという承認欲求から生じているものなのだと。好きな気持ちは捨てられない。でも素直に動いてしまえば誰からも受け入れてはもらえない。それが分かっているからこそ立ち止まって動けなくなってしまう。こうして考えるとサンシャインは自分の好きを誰かに受け入れてもらうことで動き出し、貫く物語なのかなと改めて思える。
自分のやりたいことや衝動に素直に従って動くというのは、善子に限らず他のメンバーにも共通していた点。そんな千歌たちが、自分の好きを迷わず見せることを受け入れてくれるのが良いよね。他の誰かがどうこうではなく自分の好きな気持ちを貫く。そして少なくとも千歌たちは、好きな気持ちに素直な善子を認めて受け入れると言ってくれている。
これまでは誰にも受け入れてもらえず否定されていた堕天使ヨハネ。だからこそ初めてとも言えるその肯定は、まさに堕天使ヨハネに舞い込んだ一筋の光明。救いの光だったのではないだろうか。前回の一年生組のときにも同じこと言ったかもしれないけど、好きを諦めずに動き出した千歌が、自分の好きを諦めないで欲しいと気持ちをぶつけるから通じるんだなぁと思える。
奇をてらったキャラ作りから生じた人気は紛い物で一過性のものかもしれない。でも少なくとも善子個人でいうならば、堕天使ヨハネは長い時間を掛けて彼女の中で築き上げられた本物であるわけです。本当の自分はもっとキラキラしてないかなとか、これが本当の自分なのかなと迷う。そんな善子は普通の子。でもその普通からキラキラしようと生み出したのが幼少期の天使であり、後の堕天使ヨハネなのです。
何も特別なものを持たない普通の子がキラキラしようと何かをやってみる。それってスクールアイドルの本質に通じるものがあると思います。だからやっぱりその気持ちはとても大切なもので捨ててはいけないものなんだと思う。そう考えると堕天使ヨハネとはスクールアイドルになるために生み出されたキャラなのではないかと。そんな風にも思えた善子加入回なのでした。私も堕天使ヨハネ様と堕天したい。


色々と難しい善子さんに対する花丸ちゃんの接し方が良かったなぁ。ルビィちゃんのそれとはまた別で、付き合いが長いから出来る対応みたいな感じが出ていて。こうして見ると今のところ一年生組の中心は花丸ちゃんのようにも思えてくる。花丸ちゃん抜きでルビィちゃんとヨハネ様二人きりのところとかね。いつか見てみたい。



千歌と梨子のやり取りを筆頭に、Aqoursのメンバー同士で次第に相手に対する遠慮がなくなってきてるのを感じられて嬉しい。自分の気持ちを素直にストレートに出すというのはこういうところにも言えることかもしれない。しかし隣家の窓から自分の家に飛び込んできた娘を見て、梨子ママは何を思ったのだろうか(笑)
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