NEW GAME! #09「出勤しちゃいけないんですか?」一緒に仕事をして時間を共有することで見えてくる相手の中身。
ねねっちも根は真面目で友達思いのとても良い子なのだ。



一部を除いてアニメオリジナルの要素で構成されている原作者の脚本担当回。うみこさんの「あなたは何をしにこの会社に来ているのですか?」という問いかけにもあるとおり、今回も前回に引き続いてねねっちの社会見学的な側面を兼ね備えている回だと思うけど、それに加えて今回は正社員同士の青葉たちとアルバイトねねっちの境遇の違いを感じられる回だったのかなという印象。
うみこさんの「
どんなに気持ちが真っ直ぐでも表の態度で判断されてしまう」という忠告は、至極真っ当なもので、ねねっちにとても大切なことを教えてくれている。でもそれは相手のことをよく知らないからこそ生じてしまうものとも言えて、裏を返せばお互いのことを理解し合っていて、気持ちを汲み取れるような間柄にあるのなら、また話は変わってくるのではないかということです。
期間限定で入ったばかりのねねっちのことをよく知る人物は青葉だけで、だからうみこさんの判断基準は理に適ったものだと思うけど、今回は同時に正社員同士で相手を気遣ったり心配する姿を描くことで、いつも一緒に働いていてお互いのことを分かっている青葉たち正社員側と、アルバイトねねっちの差別化を図っていたのかなとも思えました。
例えば幼少期からずっと付き合いがあって職業上の立場を超えた親友同士の青葉とねねっちは、相手の気持ちや真意を汲み取れる間柄で、同じことを考え互いを心配し合う姿が描かれていたのは、その表れだと感じます。大丈夫と気丈に振る舞っていたが、実際無理をしていることを察して家まで送り届けたコウにしてもそうだよね。表の態度以外のところが見えている。
今回は他にもそういう間柄を連想させてくれるシーンが至る所に散見されて、りんとコウがいなくなった途端にステッキを振り回していたはじめにゆんは怒るんだけど、でもそれでゆんのはじめを見る目や評価が変わったりはしない。過剰かもしれないけどはじめが仕事でモーションを付ける際の参考にしていることを、ゆん自身もよく知っているからだと思います。
それを見ていたひふみは臨時の最年長者としてどう振る舞おうか悩んでいたわけですが、少なくとも騒いでいる彼女たちが、いつもふざけて遊んでばかりいるのではないということも知っている。ひふみ先輩の生来の性格に依るところも大きいのだろうけど、単純に怒るという行動に移せなかった理由の一端としてそれもあったのかなと思ったり。まぁ就業時間内だったので全員うみこさんにキッチリ怒られたけど(笑)
他にも深夜残業中にひふみが出したお菓子に対するゆんの反応、それを見てのはじめの弄りやひふみの巧みな操縦というか誘導も、相手のことをよく知っているから出来る対応だし、温泉施設で自分だけお湯をかけてもらえず地味に落ち込んでるひふみにお湯をかけた青葉の行動にしても、これまで少なくない時間を共に過ごし、表には出ない相手の内面を理解しているからこそのものだと思います。
初対面の人や相手をまだよく知らない人にとっては、表に出る態度って本当に大事だと思う。第一印象は見た目で決まるのもある意味で真理なのです。よく知らない人が不真面目だったり浮き足だった姿を見せたら、どうしたって良い印象は持たれない。うみこさんが当初ねねっちにことさら厳しく当たったのは、ねねっちの表に出ているいい加減にも見える姿が目についたからに他ならない。
でも相手を知れば印象も変わってくる。表向きの態度は集中力に乏しく、すぐフラフラとどこかへ行ってしまうねねっちだけど、それだけではなく友達思いな一面を持っていて、その友達が夢にした仕事に敬意も持ち合わせているし、実際の仕事にしても真面目にこなして成果も出している。そういう内面性を知ったからこそ、うみこさんの対応も当初とは少し変わってきたのかなと感じます。
最後にうみこさんのデスクの隣へ連れていかれたねねっちだけど、それは嫌がらせではなく、その方が能率が上がると判断されたからだろうし、ねねっちが持ってきたお菓子をぶちまけても、うみこさんが怒らなかったのは、それがワザとではなく桜さんはそういう人とうみこさんが理解してくれたことの表れのようにも思います。物理的な距離も縮まったけど、心の距離も縮まった。
色々あった回だけど、やっぱり軸となっていたのはねねっちとうみこさんで、ねねっちの表に出ない部分を少しずつ知って変わっていく二人の関係性みたいなものが見えて良かったなぁ。アルバイトでも正社員と同じように接し対等に扱ってくれるうみこさん。そんな彼女との出会いは、ねねっちにとって意外と大きなものになるかもしれないね。


最初は遠慮していたけどここぞとばかりに愛しのコウちゃんに甘えようとするりんさんの姿にニマニマ。同期でお互いの表も中身も全て知り尽くしているかもしれない間柄の二人だけど、だからりんさんも自分が我が儘言ってもコウちゃんなら文句を言いつつ応えてくれるという思惑もあったのかも。何にしても今作屈指の百合ップルは今回も凄かったのです。もういつまでもお幸せにとしか言えねえ!


疲れた身体を癒やすためのひふみ先輩の咄嗟の判断が、作中の青葉達にとっても視聴者にとっても素敵なご褒美。うむ素晴らしきかな、この肌色率。その中でもひふみ先輩のエロさと言ったらもう…。今更すぎるけど存在自体がエロスの権化みたいなお人だなと改めて。容姿も身に纏う雰囲気も含めて全てが反則ですね本当に。
結局共倒れしてしまったりんとコウのコンビを見ても明らかですが、頑張りすぎて倒れてしまっては元も子もない。ノルマ達成も大事なことながら仕事も休息も適切に。何事も程々が一番なのです。それでも頑張るための休息は必要。そのために英気を養い心機一転して頑張るための活力を得る大切さを、最後に温泉施設で身を持って示してくれてありがとうとしか言えない。
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ねねっちも会社というものがどういうところか少しはわかりましたかね。
青葉の会社はいい人たちばかりで恵まれた環境だと思いますが。
お泊りというクソイベントはなしにしてもらいたいです。