ラブライブ!サンシャイン!! #13「サンシャイン!!」全部を楽しんでみんなと一緒に進んでいく。
それがAqoursにとっての輝くということ。



君の心は輝いているかい?千歌が最後に発した問いかけのようなこの台詞は、自分たちならではの輝き方を見出した彼女たちならでのは締めではないかと思いました。頂点を取るための物語ではなく、みんなと一緒に輝くための物語。前回みんなと一緒に自分たちだけの景色を求めて歩み出す決意を固めた通り、今回はこの「みんなと一緒に」ということが繰り返し言及されて描かれていた。
同じ学校の友人や生徒達の参戦未遂、身内や町の人たちの自主的な応援。千歌たちが大好きで大切だと思う人々は、同じようにAqoursや自分たちの住む町を大切だと思っていて、デビューライブのときとは異なり頑張るAqoursの姿を見ることで、自分たちなりに出来ることはないかを自主的に考え思うように行動しようとしていた。そしてその切っ掛けをもたらしたのは、自分たちなりに輝こうとしたAqoursなのです。
自分の気持ちに嘘はつかずに、素直に思いのままに行動する。やりたいと思ったことや自分の好きな気持ちを諦めない。μ'sとは違う道を行き自分たちならではの輝きを求めて歩み始めたAqoursの輝きが、見ている人の心を揺さぶり自分も輝いてみたいと思わせる。それこそがAqoursの輝きが、彼女たちならではの本物になり始めた証ではないかと思えました。
特に普通の子でもあんな風に輝くことが出来るのだと感銘を受けて動き出した千歌が、同じように自分を見ている他の人にそう思わせられるような存在になったというところは感慨深いものがあった。苦しいことや辛いことも含めて全部を楽しむ。それが輝くということと千歌が言えるようになったのも、これまでの経緯あってのものだと思います。
最初は誰からも見向きもされなかった彼女らが、こうやって見ている人に衝動を与える原動力となる存在になった。それもAqoursが0から1に近づいた表れかなと思ったけど、ライブ中に学校見学の希望者が0から1に増えたのも、彼女らを見て何かを感じ取り、動き出さずにはいられなくなった子がいたという具体的な表れのようんも思えました。
ライブに入る前の寸劇は確かに冗長気味だったところもあるし、色々と思うことがないわけではないんだけど、あれも自分たちの大切に思っている場所や、大切な仲間達。それらがあったからここまで来られたということを知って貰いたい一心のもので、好きな気持ちや抑えきれない衝動を貫いた結果とも取れるかと思います。その善し悪しは見た人に委ねられるし、確かに千歌も暴走していた感もあったけど(笑)
何はともあれ自分たちならではの輝きを求めて歩み始めたAqoursの第一歩。どこにでもいる普通の子だけど誰かと一緒に輝いてみたい。千歌のそんな思いから始まった本作だったけど、憧れの存在を追う中で自分なりの輝き方を見つけ、最後はその片鱗を窺わせながら問いかける側に回る。好きな気持ちを諦めない。その姿勢を軸にみんなと一緒に輝きたかった千歌の変化は感じられる最終回だったかなと思いました。

大人気シリーズの続編という位置づけで始まっただけに、色々と難しい側面もあったのかなと思うけど、憧れのμ'sを追いかけるところから始まり、単に彼女たちが辿った軌跡を追うのではなく、自分たちならではの輝き方をしたときにこそ、憧れのμ'sのようになれることに思い至って、自分たちだけの道を歩み始めるという筋書きは割と王道路線なのかなと今だから思う。
好きな気持ちを諦めないとか衝動のままに動くという千歌の原動力を下地に据えて、各メンバー加入時にもそれを徹底していたと思う。ただこれからが本番みたいな感覚もあって、自分も続編ありきで約束された第二期があるものとばかり思っていたので、終了時に何も発表がなかったのは意外と言えば意外。かなりの確率でいつかありそうですけど。
廃校の回避が当初の目的だった前作と比べ、今作の当初の目的は普通の自分も輝いてみたいという千歌の衝動にあって、それに関して言うなら既に願いは叶えられたと言えるのかもしれない。今作で廃校問題が出てきたのは物語の中盤でしたし、頂点を取りに行くというのも千歌たちの輝き方の考えとは異なる要素。であるとするならやるべきことはやったのかもしれない。
でもやっぱりまだ入り口に立ったところという感じの方が強いので(笑)一クールをかけてμ'sとAqoursの差別化を図り、Aqoursとしてはこれからというところなだけに続きがあるのなら見たい。千歌たちが0から1になったと本当に実感出来るその瞬間をね。ともあれ今はこれで一段落。制作スタッフ並びに出演陣の皆様、お疲れ様でした!またいつか巡り会える日が来ることを願いつつ、これで締めたいと思いまする。
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