プリパラ #125「レッツ・ライブ!主役はもちろん君さ!」プリパラのアイドルは誰でも主役になれる!
主要キャラよりも濃い面々が織りなす夢の共演&狂騒。




女神ジュリィの鶴の一声によってプリパラ内に巻き起こった空前のユニット結成ブーム。
107話のマネージャー会議でもその可能性は示唆されていたけど、神アイドルを目指すアイドルは主要キャラのらぁら達だけに非ず。女神のお墨付きもあって一気に加熱するグランプリ参加への意欲と熱量が、サブキャラ達に留まらず主役のらぁら達をも興奮のるつぼへと巻き込んでいく様に終始圧倒される。
下手をしなくても主要キャラよりも濃く癖が強い人物が揃っているサブキャラ勢一同。しかし濃すぎるあまりに扱い方を誤れば主役勢を食ってしまいかねない。ともすれば劇薬のような存在になり得る彼女らを、しかし今回は見事に扱いきっているように思える。長期シリーズとなった故に普段日の目を見る機会が少なくなった子もいるけれど、こういう形で役割を振られるだけでも制作側のキャラに対する愛を感じる。
その個性も長所も短所も奇抜さがあって王道とは言い難い。しかし、そんな癖の強すぎるサブキャラ一同がユニットを結成しスーパーサイリウムコーデを次々にゲットしていくことで、彼女らがジュリィの「みんなで神アイドルになる」という発言を体現する存在になっているのが興味深い。主要キャラにはないサブキャラ勢ならではの様々な個性が光るから、それが強く印象づけられます。
メンバー間で年齢差著しいあじみ・コスモ・ななみによる「Q.P.COSMIX」。体力低下以外のブランクを感じさせず、ひめかとシュガーの変わらぬ友情と有機無機を超越して育まれる友情を体現した「マダムクリーン」。唐突に返り咲いたセレブリティ4と、その彼女らを超越するスーパーセレブリティ3といった多国籍な人間で構成される海外の強者たち。
年齢も世代差もブランクも国籍や人種も関係ない。果ては無機物だって参加出来る。癖の強い彼女らが表舞台に立ってスポットライトを浴びることで、図らずもジュリィの言葉を体現する存在となっていたのは見事だなと思います。プリパラではみんながアイドルで誰にだって神アイドルになるチャンスがある。彼女たちの活躍がそれを強く意識させてくれている。
栄子やそふぃ親衛隊の面々、シオンのライバル香川いろはといった最初期からいながら応援に回ることが多かったキャラ達も、自発的に動いてユニットを結成し、ステージに立つことで独り立ちを予感させてくれる。そんな彼女らがユニットを結成したこと自体が感慨深くて熱いし、何より彼女らの存在が主要キャラであるらぁら達に刺激を与え、奮い立たせていたのは非常に意味のあることではないかと思う。
ジュリィの掲げる理念が絶対的に正しいとは言い切れないかもしれないが、少なくとも多くのプリパラアイドルが神アイドルを目指して積極的に動いたことで、プリパラ内部は非常に活気づいたし全体の底上げはトップレベルにいるアイドルを更に押し上げる可能性をも秘めている。そういう意味で今回のお話はジュリィの掲げる理念が体現されていた話とも言えると思います。
一方でジャニスの掲げる理念にも一理あるとも思えてしまう。半ばお祭り騒ぎの様相を呈していた今回の騒ぎは、およそ本来的な神アイドルの神秘性とか格式の高さといったものとはかけ離れたもので。誰でもなれてしまうのなら特別性は損なわれレベルの低下を招くのみならず、神アイドルや選定者である女神の存在意義すら失いかねない危険性を孕んでいる。ジャニスが懸念するのはまさにそこなんだろうと思います。
ということで癖の強いサブキャラ勢の面白おかしい活躍が光っていたのとは裏腹に、相反する主張を掲げる女神姉妹の対立構造が見え隠れする。そんな今後のテーマに直接関わってくる要素がしっかりと組み込まれ描写されていた回でもあったのかなと思いました。

ラブスマッシュ、サブミーテンダー、そふぃ同盟チームAB、マダムクリーン、Q.P.COSMIX、スーパーセレブリティ3、セレブリティ4、チーム光合成。非常に濃い面々が実に多くのユニットを結成していて目移りしてしまうし、その全てが個性的で短時間であっても記憶に深く刻みつけられる。
無事にスーパーサイリウムコーデを手にするユニットもあれば、その強すぎる個性が空回りして失格処分となるユニットもいたりして、全てが画一的に処理されないところに彼女らの我の強さのようなものを感じたり感じなかったり。元々ネタ要員だったのに今回は更にスーパーセレブリティ3の引き立て役になってしまった感のあるセレブリティ4の皆さんなんかは哀れというほかない。
そんな癖の強すぎるユニットの中にあって一際強く異彩を放っていたのはチーム光合成だろうなぁ。最初の頃はまともだったはずのNewMewの二人は、もう決して引き返すことの出来ない踏み込んではいけない領域まで行ってしまわれたようだ…。


今回はサブキャラ一同の癖の強さから来る面白さに目を奪われるけど、それ以外にも初期組の栄子ちゃんや親衛隊一同等々。応援する側だった人とらぁらたち主要キャラの繋がりと積み重ねてきた交友の深さを感じられるのも良かったと思います。特にそふぃ様とそふぃ親衛隊の繋がりの強さと交流を積み重ねてきたことで生じた結束力は感動的。
表舞台に立つときでも敬愛するそふぃ様に対する愛情とリスペクトを忘れない親衛隊の面々と、そんな彼女らを大切な存在として応援する主そふぃ様の関係性が素敵すぎる。主従を超えた関係性というか、お互いの意思を尊重しつつ自分の考えで行動するところなんかは、初期の頃からは考えられない姿でもあり、双方の成長や変化を感じられて本当に良いなぁと思う。


総じてサブキャラ勢が目立ち、どちらかというと主要キャラ勢は控えめだった今回の話の中にあって、いつもと全く変わらない存在感を発揮するドロシーさんは流石なのでありました。この台詞と表情は個性派揃いなプリパラの中にあってドロシーだけにしか出来ない彼女の強みだよなぁ。
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