
うらら迷路帖 #02「探し物と夢、時々甘味」
真っ直ぐひたむきに一番占を目指して。


喜怒哀楽がハッキリと出る千矢に魅せられる。感情表現がとてもストレートで、どちらかという喜と楽に依っていることが多い千矢だけど、そんな彼女にも悩みはあるし悲しい気持ちになれば涙も浮かべる。そして、どこまでも真っ直ぐな千矢だから自分の気持ちに正直に動いちゃうんだと思います。
手がかり一つ持たず母親を探すためにやって来た迷路町。そこで僅かな可能性が示されたのなら動きたくなるのが人情です。伝説の一番占なら探し出すことが出来るかもしれない。そこで彼女に会いに行くために即座に行動に移してしまうのは、千矢ちゃんの性格や性質が端的に表われていたところではないかなと思います。それが彼女がこの町に来た唯一最大の目的でもあるわけですから尚更です。
それが迷路町の掟にもうららの掟にも反することは分かっている。それでも、千矢ちゃんがそうしてしまうのは、性格的なこともさることながら、他にどうしたらいいのか何も分からないからです。でも、彼女は何も進んで掟を破りたいと思っているわけではない。他に手段や道があるを知れば、話は全く変わってくる。だから佐久隊長の新たな可能性の提示は、千矢の胸に天啓の如く響いたのだと思います。
進むべき道を失っていた千矢に選択の矢を与えた佐久隊長の言葉は、うららではないけど占い町である迷路町の一住人としての性質を備えていたのではないでしょうか。千矢の最大の目的が母親探しであることに変わりはない。でも、佐久の言葉を受けて自分が一番占になるという新たな目的と手段を得たことで、千矢自身の中にこの町に居る理由が出来たのが大きいのかなと思う。
自分の意思でそうなろうと強く思えたから目指す一番占。手段と目的がハッキリと見えたなら、千矢ちゃんはどこまでも真っ直ぐひたむきに突き進める。自分の気持ちに素直に動けてしまえる子だから。そんな裏表のない彼女だから周りに与える影響も大きく、相手の懐にスッと入り込むことが出来てしまえるのだと改めて思えたのです。隊長も紺ちゃんも籠絡されたもの!
今は主に母親探しの為に目指すうらら。でもいつかそれとは別に千矢ちゃんがうららとしての使命に目覚め、今回の自分のように道を失い、岐路で迷う人に新たな選択の矢を提示出来る人になれたなら。千の矢を名に持つ彼女がそうなれたら、それはきっととても素敵で幸せなことだよね。そう思えた千矢ちゃんの探し物と夢に関する今回のお話なのでした。


前回千矢ちゃんは野生児かわいいと言いましたが、そんな彼女も必要な時には彼女なりにしっかりと考え、色々なことに思いを巡らせてもいる。でも、やっぱりそこに裏表はなくってどんなときでも千矢ちゃんは真っ直ぐな良い子なのです。そんな彼女だから周りの皆も心を許し、距離感を縮めて色々なことを打ち明けてくれるのではないかと思うのだ。
もう佐久隊長も紺ちゃんも零距離なんだもの。紺ちゃんなんて千矢ちゃんの髪の毛を巻いて密着するってもう堪らんね。副題にある時々甘味ってきっとこの幸せ百合ップル空間のことを言っていたんだね。甘味処のお菓子すら凌駕する甘味。最高じゃないか!
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千矢、一番占いになるという目的ができましたね。
これで占いの修行に励めますね。
佐久隊長と紺と仲良くなりましたね~、
小梅とノノにも一番占いを目指してほしいです。