うらら迷路帖 #07「祝詞と魔女、時々覚悟」心を込めて気持ちを伝えることの重要性。


その時は分からなかった言葉の意味やそこに込められた気持ちが、時を経て理解され伝わったときの尊さを感じずにはいられない。ニナ先生が言っていたとおり伝達の方法も言葉も人それぞれで違う。でも心を込めて伝えられた気持ちは確かに伝わるのだと。幼少期に大好きな人から大切な気持ちを受け取っていたノノと小梅を見るとそう思えるのです。
ノノのお母さんがノノに贈った祝詞の歌にしても、西洋のうららこと魔女のマリが別れ際に小梅に贈った呪いのキスにしても、心を込めた気持ちの伝え方や言葉は大きく異なっているかもしれない。でも大切な人を心の底から思って気持ちを込めている点では変わらない。自分にとって大事な娘や妹のような存在の健やかな成長を願って贈る祈りにも通じるような思いの伝達。
子供の時はその言葉の意味する本当のところは分からなかったノノと小梅が、成長して大きくなった今このときにそれを知るというのは、心を込めて気持ちを伝えてくれた彼女らの願いが結実し伝わったということなんだもんね。母が歌い姉が繋げてくれた気持ちを受け取り、天使の歌声を持つノノがそれを以て自分の気持ちを伝達する手段とするのが継承を感じさせてくれて良い。
その上で姉としてではなくうららの師としてニナ先生と向き合い、自分の意志を力強く表明する姿にノノの成長を感じるのです。思いを受け取り受け止め更に先へ進んでいく。そしてこれは後半パートの主役でもあった小梅にも共通して言えることなのかなと思います。
これもニナ先生が作中で言及していたけど、今でも迷路町の外ではうららも偏見の眼差しで見られることも少なくない。故にマリが小梅に呪いのキスをしたのも彼女を案じる気持ちがあればこそ。でもその上で小さな魔女に試練と困難を与えて気持ちを伝えたのは、本当にそれを乗り越えてくるならば今一度再会したいという思いもあったからではないかと思うのです。
大きくなった今の小梅は自分なりにマリの言葉の意味を知った。でも成長することで気付くことが出来る。そんな伝達された言葉に込められた更なる思いがあるのなら。更に歩んだ先で見つかるものがあるかもしれない。いつか小梅が一番占になってマリが与えた試練と困難を乗り越えた時に、彼女があのとき小梅に与えた呪いのキスと言葉に込められた本当の意味をですね。
マリに憧れ魔女の格好や考え方を継承する小梅が、今はまだ気付くことが出来ないそれを知る日が訪れたら良いな。大切な人から伝えられた思いを受け継ぎ、更に覚悟を決めて先へと歩もうとしている若きうららたち。願いにも似た心が込められた気持ちの伝達は、本人の生き方をも左右し大きな影響を与えている。
それは迷える人に大切なことを伝え導くうららの本質にも通じていることなのかもしれませんね。そんな伝達の重要性を考えさせれる今回のお話なのでした。思っていた以上に心温まるエピソードで感無量。


小さな子が純粋な眼差しで見上げてくるカットって堪らないものがある。決してロリ的な意味ではなく純粋な意味でね!こんなの守ってあげたくなるに決まっている。かわいいは正義。
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ノノも小梅も一番うらになりたいようで安心しました。
2人とも成長して大切なことがわかってきたようですね。
4人とも1番うらになれるといいな。