この素晴らしい世界に祝福を!2 #08「この痛々しい街で観光を!」華麗なる行動や見た目に騙されることなかれ!



表向きの見目麗しさに惑わされることなかれな今回のお話。旅にトラブルは付きものとはよく申しますが、カズマさん御一行が住み慣れた土地を離れて平穏無事な旅を満喫することが出来るはずもなく。ただでさえ普段から碌なことをしない面々が、複数のトラブルメーカーを抱えたまま旅に出れば、珍道中にならないわけがないのである。
ただ、そんな今回の旅路は一見すると表面上は王道冒険ものの様相を呈している。走り鷹鳶との戦闘においては、各々のスキルの連携とカズマの作戦が見事に嵌まり、御者のおっちゃんと他パーティーの面々からは羨望と称賛の眼差しを向けられるし、ファンタジー世界を体現したアルカンレティアの街並みを見て、カズマはもっと前から色々な街へ行ってみればよかったと賛辞を贈っている。
前後半どちらのパートでも一見して目に映る綺麗な面に目を奪われ、実態を知らない者たちは、それぞれの本質から巧みに目を逸らされているのです。戦闘においては確かな能力値と確かな職業上の肩書き。おまけに見た目だけなら見目麗しい美少女揃い。一方アルカンレティアも肩書きだけなら冒険者の間で有名な湯治場で、見た目だけなら綺麗で美しい水と温泉の観光地なのです。
しかし悲しいかな。現実と実態は全くもって見た目通りのものではない。勇猛果敢に見えるカズマさん御一行の戦いは、言ってみればそもそも彼らの存在に起因する自作自演の騒動だし、美しい水と温泉の都もその実態は悪名高いアクシズ教徒が跋扈する魔都であり、あの手この手を用いて信者に引き入れようとする彼らの行いもまた、ある種の自作自演めいたものでありマッチポンプなのだ。
見た目と実態の差という意味では鍛冶スキルでダクネスの鎧を修復していたカズマの行動も当てはまるかもしれません。これも本来は商品開発の為に習得したスキルであって、仲間の武器防具を手入れする為に身につけた技術ではないのですよね。今回の話の肝であると私が思っている見た目と実態の乖離は、こういうところからも感じられるのではないかなと。
そして極めつけが純真無垢の象徴たる幼女、もとい子供がもたらした残酷な仕打ちではないだろうか。可愛すぎる外見からのドロドロの勧誘という、見た目と実態の乖離が分かりやすい存在の行動なだけに余計に効く。カズマさんでさえマッチポンプには抵抗を感じていただけに、悪びれもせず平然とそれを行うアクシズ教徒の神経の図太さも際立っていたのではないだろうか。
御神体からしてアレなだけに噂通り碌でもない集団だとは思っていたけれど、その予想に反しなかった教徒達がある意味で天晴れな回でもありました。他の街の実態を知ったからこそ住み慣れたアクセルの街の有り難みも増すというもの。この旅路の果てにますます始まりの街に引きこもらなければいいなぁと思いつつ。見た目ではなく物事の本質を見極めることの重要性を身につまされる回でもありました。もう何も信じられない!


まさかこんな形で再びベルディアさんに会える日が来るとは思わなかった(笑)カズマさん達の前では基本的にデュラハンらしく勇敢な騎士道を振りかざしていた硬派な戦士であった。しかし、その実態はウィズのスカートの中を覗こうと血眼になっていたアレな人でもあったわけです。
今回の三途の川のシーンにしても明るく陽気な声音と行動の裏に、死後の世界へ招き入れようという思惑と、生前の彼の変態的な欲望という実態が見え隠れしていたような気がします。ということで魔王軍の幹部であろうと見た目に惑わされることなかれ。物事の実態と本質を見極めることの重要性をここでも感じた次第なのです。
何にしてもベルディアさんは相も変わらず楽しそうで安心した!死の間際にはかなり哀れな目に遭わされていただけに、例え死後の世界でも楽しく過ごして報われることがあるのなら何よりなのだ。
にほんブログ村
- 関連記事
-
アルカンレティアで宗教勧誘ばっかりされてましたね。
見た目は美しい町なのに・・・
アクアはハッスルしてしてましたけど。
ベルディアさんまだ出番ありましたね。
バニルみたいに復活できたらよかったのに。