冴えない彼女の育てかた♭ #04「二泊三日の新ルート」みんなが幸せになれるルートを追い求めて。
でも詩羽先輩と一線越えちゃうルートがあってもいいと思うの。



公式予告でも第1期6話との類似性をネタにして弄られていたけど再び倫也と詩羽が二人きりになる詩羽先輩のターン!と思いきや詩羽が主導権を握っていた以前の時とは異なり、今回は倫也が主導権を握って互いにクリエイターとクリエイターという対等な関係で話が進行していただけに、あの時とはまた違う双方の変化や心の機微が味わい深い回でもあったかなと感じます。
恋するメトロノームの時と同様にまたしても倫也に拒否されたと感じて涙を流すという詩羽の感情の発露や、望んでいた回答が貰えなくても倫也にキャラを褒められて素直に喜ぶ等々。自身が生み出したキャラと物語に自らの思いを込めた詩羽の内心を慮ると報われて欲しいなぁという思いがどうしても生じてしまうし、それだけに最終的に詩羽が下した選択に、重さと同時に切なさも感じてしまう。
今回のゲームシナリオにしても恋するメトロノームにしても、詩羽サイドからするとキャラと物語を通して倫也に自分の思いを伝え選んで貰うための代理戦争的な意味合いを含んでいたと思うのだが、詩羽も当然自分だけを選んで欲しいという強い思いがある一方で、倫也が提案したみんなが幸せになれるルートを悪くないと感じる詩羽がいる。シンプルだけど複雑な心の葛藤がやるせない。
自分の分身体に等しい詩羽言うところの根暗なヒロインを、恵ならより魅力的に出来ると送り出した詩羽の心境たるやですなぁ。そうして生まれたメインヒロインを見て難航していた一枚画の下絵を完成させてしまった英梨々の胸中もまたね。
色々な要素のごった煮混ぜ混ぜ具合こそがギャルゲーの醍醐味とは倫也の持論ですが、あのキャンプファイヤーを中心に渦巻いていたくヒロインズの思惑のごった煮具合は何とも言えぬ味わい深さでありました。冴えカノヒロインズはみんな魅力的なキャラだけに生じる悩ましさ!本当にゲームのようにみんなが幸せになれるルートがあればいいのにと思えてしまうのだ。
小説とゲームシナリオは別物で単品で完成度が高すぎるが故に生じた今回のミスマッチ案件でもありましたが、媒体の違いによる表現方法の工夫や出来ることと出来ないことの可否を感がえさせられる回でもありました。オムニバス形式ではないだけに複数に派生させることが難しいアニメ媒体。ならばゲームや漫画と言った媒体で今回の二泊三日から一線越えて派生するルートがあってもいいじゃない。
詩羽先輩や英梨々が報われる世界があってもいいなぁと思いつつ。メディアミックス展開の偉大さを再認識する今回のお話なのでした。本作では既に色々なルートが別媒体で展開され…なんてメタ的な話はここではしないよ。絶対だよ。


それにしても今回もメインヒロイン大正義と言わんばかりの存在感の強さは流石でありました。これを可能たらしめるからこそのメインヒロイン。誰よりも冷静に全ての事象を把握しているようにすら思える加藤恵さんはやはり強かった。強すぎたよ…。
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