キラキラ☆プリキュアアラモード #18「ウワサの主は強敵ビブリー!」スイーツに込めた純粋な思いが悪評をはね除ける。




一難去ってまた一難。ジュリオを退けて一時の安息を得たのも束の間。新たな強敵ビブリーの登場に、天才パティシエ・キラ星シエルの降臨等々。一癖も二癖もありそうな新キャラの登場によって更なる窮地に追い込まれていくキラパティ陣営。そんな新展開を迎えるに当たって、今回は改めて何を大切にしなければいけないのかを考えさせられる回でもあった気がします。
スイーツなんかで気持ちは通じ合わないと去り際にジュリオが残した言葉が、良くも悪くもいちかの胸の中に棘となって刺さり、ビブリーが引き起こす騒動にしっかりと引き継がれている。スイーツを通して気持ちを通じ合わせる。そのためには作ったスイーツを見て食べて貰わなければいけない。悪評によってそのキッカケを奪う行為は、いちかの目指す理想の前提を崩す行為に他ならない。
スイーツを介しての相互理解や意思疎通。人の気持ちが通じ合うことの尊さ。皆が一緒に笑い合える居場所の構築。いちか達が目指す理想の根底には、人と人が正面から向き合うという側面がある。だから意図的に悪い風説を流布するビブリーのやり口は、いちか達の目指す理想を否定するのに最も効果的かつ象徴的でもあると思うのです。彼女の行動もまた一種のアンチテーゼとして機能している。
やり方や形は違えども、いちか達の理想の否定と妨害という意味においては、ジュリオとビブリーに違いはないのではないかと感じる。評判、風説、人の噂。言い方は色々あるかもしれませんが、あのゆかりをして人の噂ほど怖いものはないと言わしめる程に、キラパティ陣営にとって脅威となって襲いかかった周囲の評判。それはなにもビブリーに限ったことではないのですよね。
今回その存在が明らかになったいちかと同い年の天才パティシエ・キラ星シエルの来日。既にテレビでも取り上げられる著名なパティシエで、周囲からの絶対的信頼と評価を勝ち得ている。そんな彼女に向けられる周囲からの好評は、間接的にキラパティ陣営を苦しめる脅威になり得る。
今回は悪意を持ち直接的にキラパティを評判で攻めてきたビブリーと、一切の悪意はないけど結果として間接的にキラパティを評判で攻めることになるだろうシエル。そんなどこか似た性質を備える二人の登場に相応しい内容でもあったのだと思います。本格的な初登場となる二人の役回りと今後の展開の示唆。今までの話の内容を汲みつつスムーズな繋ぎと移行がなされていた回だったなと。
でもキラパティ側だってただでは屈さない。噂が脅威となって立ちはだかるなら、いちか達は周りの人と面と向き合って乗り越える。いちかだけでなく他のメンバーも一人ひとりが自分に出来ることを考えて、それぞれが周りの人と向き合って真摯に接している。向き合おうとしている。そんなひたむきさはやっぱり直に接する人の心にしっかりと伝わるのだと。
スイーツに込める変わることのない思い。目指すべき理想。そして皆で力を合わせて脅威を退け乗り越えるキラパティの強さ。悪評に負けることなく出来ることを精一杯やって力を合わせることの重要性。天才パティシエシエルとの接触を前に、キラパティならではの、いちかならではのお菓子作りに対する向き合い方。それを改めて感じることの出来る回でもありました。


数日前に既に公式サイドから公開されていたけど、六人目の伝説のパティシエ候補シエルが実際にどんなキャラなのかは楽しみですね。人の噂の怖さを思いしった今回のお話でしたが、噂に伝え聞く天才パティシエとしての彼女と、直に接して見て分かる彼女の姿には違いがあるかもしれない。同い年のライバルにもなり得そうな彼女といちかが出会った時に何が起きるのか。
また、前回のジュリオが頭の中で思い浮かべた謎の少女像との類似性や、仮面が砕かれことでジュリオ状態でも普通に見えるようになった特徴的な目とシエルの目の類似性等々。ジュリオとの関連性が色濃く仄めかされているだけに、彼との関連性で見ても要注目なキャラですよね。


まだプリキュアに顔見せもしておらず、裏で暗躍していた段階だったはずなのに、独自の調査で既にビブリーの特定を済ませていたゆかりさんの恐ろしさを身に染みて感じる。敵に回すと恐ろしく、味方にするとこれ以上に頼もしい存在も他にいない。

キリンの形にするためにカットした部分を、試食用として提供していたこのカットが凄く好き。いちかが日頃からスイーツをどれだけ大切に扱っているのかが垣間見えるカットでもあるし、デリケートな問題が付いて回る食べ物を題材にしている本作において、制作サイドが細かいところまで徹底して丁寧に作り込んでいることも感じられるカットだと思う。こういう気配り凄く大切。いちかがスイーツに込めた気持ち、伝わって良かったね!
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