アイドルタイムプリパラ #24「勝負っす!シオン先輩!」子供に夢や希望を与えるのもアイドルたる者の務め。
先駆者たる先輩が後進たちを導く!




いつもと少し趣向を変えて未来のプリパラとダンプリを担う少年少女たちを軸に据えた今回のお話。らぁらやゆいが主役を張る物語では既に当たり前になってしまっているが、物語開始時点のらぁらや妹のんがそうであったように、プリパラに入る資格を有するのは、相応の年齢に達してプリチケが届けられた者のみ。
それより下の子供たちは、ごっこ遊びで好きなアイドルを真似て、そのアイドルに対する憧憬の気持ちを募らせていく。そして、それは何もプリパラの中に限ったことではありません。かつてののんやあろまがそうであったように、アイドルに対して強い興味を持つ者は、プリパラの内外を問わず、アイドルの動向や言動を注視しており、その影響を強く受けるもの。
女子プリごっこと男プリごっこで喧嘩していた女子組と男子組の仲裁。それに用いられた紙芝居や柔道対決は確かにぶっ飛んでいる。でも、彼女たちがそこに込めた真剣で熱い思いは、確かに子供たちに大切なことを訴えかける力を内包していた。子供たちの喧嘩とは違う。にのとシオンの己の信義を賭したぶつかり合い。それにエールを送るらぁらやゆい達の姿勢。
決して華やかでも煌びやかでもない町中の空き地の一角。でも、そこにあったのは、らぁら達がずっと掲げている「み~んなトモダチ!み~んなアイドル!」の概念なんだよね。己の信ずるところに全てを注ぎ、ぶつかり合い高め合う。プリパラや男プリアイドルが眩しいのはだからこそ。そこには女子プリも男プリもない。全てのアイドルが大切にすべき共通項が凝縮されている。
ほぼ、全編を通してプリパラの外で展開された今回の話。でも、プリパラの外であっても真剣勝負が生む熱さ。熱い思いを内包する者同士がぶつかり合うことで生じる輝き。子供たちにとっては先駆者でもあるにのやシオンの熱い勝負が、アイドルに憧れを持つ子供たちに夢や希望を与えていたと思うのです。それこそがアイドルとしての本懐でもあるよね。
傍から見たら馬鹿馬鹿しいことかもしれない。でも当事者は至って真面目で心血を注いで臨んでいる。その熱い思いは見ている人に何かを訴えかけるパワーを生み、ときに大きな影響を与えるのです。シオンが追っている一番をかっ攫う謎のアイドルが大食い大会に出ているのもそう。傍から見たらアレかもしれないけど、シオンはそれを見てより一層強い決意を固めている。
そんなシオンに憧れて、強い影響を受けたにのもそうで。彼女が見つけた新しい夢。それは何事にも真剣で勝利に貪欲なシオンを見て生まれた思い。先駆者たるアイドルの生き様を見て、その人に憧れ自分の歩む道を見出していく。謎のアイドルを追うシオン、シオンを追うにの、その二人を見て少し先の未来でアイドルデビューを夢見る子供たち。
このように今回は先駆者であるアイドルが熱い思いで取り組む生き様を見て、まだ見ぬ自分の未来に夢見る後進たちという点で、一貫性のある回だったんじゃないかなと感じた次第。誰かに影響を受けて誰かに影響を与える存在に。世代というアイドルの縦の繋がり。それを改めて実感したのであります。



にのとシオンのペアライブ!動きやすさを重視した衣装を着た二人のキレのある振り付けの格好良さと、新曲「快打洗心カッキンBUDDY」の曲調の格好良さが、良い具合にミックスされて、にのとシオンが持つ魅力を最大限に引き出してくれているように感じる。こういう曲調の曲にシオンの低音ハスキーボイスは本当に良く映える。何回でも聞きたくなってしまう。
力の差がありながらも今まで競い合ってきた二人が、向かい合って手を合わせるメイキングドラマ「ミラクルハイタッチ!」や、二人で勝利を掴めというフレーズも、今回の話の趣旨を色濃く反映したものになっていて素敵だったと思います。良い意味でのライバル同士が紡ぎ出すライブの眩しい光り。子供たちにとっては憧れを向けるに足る素晴らしいものとして映っただろう。



憎まれ口を叩きながらも誰よりもシオンを求めてやまないドロシー安定。今回のにのとのライブをドロシーが見たら、なんで僕たち以外の奴とライブしてんだよーって嫉妬混じりに怒り出しそうな気もしなくもないのですが、そんな三人が再び巡り会える日はいつなるのやら。
喧嘩するほど仲が良い。でも喧嘩したくてもその相手が近くにいなければ、それも成り立たない。このドレシを見ているからこそ、ぶつかり合える相手が目の前にいることって幸せだよね。そう思うとウェスト姉弟とシオンの関係性は、今回の子供たちが繰り広げた喧嘩模様に通じるものがあるんだとと思えたりもする。
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