りゅうおうのおしごと! #08「はじめての大会」盤上でも盤外でも熱い火花が飛び散っている。



二人の弟子にとっては初めての公式棋戦への参加で、主に女流棋界の内情に踏み込んでいた今回のお話。物語を更に華やかに彩るべく、女流側の新キャラクターも続々と登場し、我らの竜王との絡みは別の意味でハラハラドキドキものでしたが、今回は二人の内弟子が予選の予選から頂点を目指し快進撃を繰り広げる一方で、その頂点に立つ八一と銀子の心情描写が印象深い回でもあった。
怖いもの知らずと言ったらあれだけど、二人のあいはまだ年若く、乗りに乗った勢いそのままに突き進んで得るものはあっても失うものは何もない。でも、既にタイトルを保持し追われる立場にある八一や銀子は事情が異なる。八一はロリ王的な意味で社会的信頼が失墜したかもしれないが、それは置いておくとして。若き才能、確かな力と実績を誇るベテラン。
下からの突き上げ、上から与えられる重圧。それに挟まれて尚、正面から受けて立たねばならない二人の背負っている物の重みと言ったら半端じゃないよね。八一にとっては永世六冠を誇る名人の存在が。銀子にとっては才能に関しては自身より上と評される祭神雷と、今回銀子を手玉に取って見せた釈迦堂里奈の存在が脅威として立ちはだかっている。雷に関しては八一にとっても厄介な人物極まるのだろうが。
ともあれ二人とも勝ち上がってきた相手を前に引くわけには行かず、どんな相手だろうと迎え撃ち防衛を果たさなければ、タイトルは奪われ失ってしまう。若き才能の快進撃。二人のあいの華やかなデビュー戦があったからこそ、人知れず苦手意識を持つ相手を前に、思いを馳せる二人の若きタイトルホルダー。その葛藤や苦悩する姿が焼き付いて離れないのだ。
直接雌雄を決するのは盤上の勝負だが、勝負はそこに座する前から既に始まっている。相手の研究を怠らないこともそうだし、気力体力を充実させて、肉体的にも精神的にも自分の百パーセントの力を発揮出来る状態に持っていくことも重要だろう。それだけに釈迦堂さん相手に痛いところを突かれて振り回された姉弟子は、可哀想でもあるのよね。肝心要の八一がアレなのだから。
サブタイトルに倣って上を目指す二人のあいと桂香さんの奮闘に目を奪われる一方で、タイトル戦に向けて重圧を感じ始めている八一の姿が対照的でした。自身が強くなるために女流の枠組みを超えてプロ棋士に目を向ける雷も、ある意味で銀子に通じる部分があって似通ったところがある。女流棋界の実情に踏み込み棋士のお仕事も交えつつ、登場人物同士の繋がりや物語の幅や奥行きが更に深まる回でもあったと思う。
弟子が頑張って成果を見せたのなら今度は師匠が頑張る番。ここから終盤に向けてどうなっていくのか。楽しみですね。


素直になれないけど褒められて悪い気はしない姉弟子かわいい。小学生相手だと無自覚で危険発言をかます八一が、姉弟子相手だと究極の朴念仁と化してしまうのだから同情するしかない。付き合いの長さが逆に足枷になってしまう悲しい運命。姉弟子だってまだ中学生なのに…JCなのに。JS至上主義のこの世界でさえなければ!全方位で手を広げる八一さん。その内マジで
刺され指されそうな予感。


将棋界に新たなタイトル、ロリ王が生まれました。2話でキレた姉弟子が公開しようとした際の発言が、いよいよ現実味を帯びてきてしまった。いや、これはもう言い逃れ不可能だよ。全世界に生放送で発信されちゃったんだもの。おまわりさんこっちです。訓練された皆の一体感と職人のAAがもう全てを物語っているよね。通報しました。
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