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ゆるキャン△ 第12話「ふじさんとゆるキャンガール」

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ゆるキャン△ #12「ふじさんとゆるキャンガール」

この空で繋がっている。
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何か劇的なことが起こったわけでも大きな変化が生じたわけでもない。でも、外界から隔絶されたキャンプ場の持つ独特な空気。ソロとグループのどちらにも依りすぎず、様々な視点や角度から描かれるキャンプの醍醐味と魅力。会話と交流によってもたらされる感情の機微。決して性急すぎない。なでしこたち登場人物の距離感や関係性の緩やかな変化。

最後の最後までゆるキャンの魅力を凝縮したような時間の流れと空気を感じられる作劇が本当に堪りませんでした。クリスマスキャンプを機に一足飛びで仲良くなる!というわけでもない。グループキャンプや冬キャンプの楽しさや魅力は認めながらも、それはそれでこれはこれ。恵那は野クルに即参加とはならないし、リンだってソロのキャンプの比重が軽くなるわけではない。

ソロにはソロの、グループにはグループの魅力がある。どっちが良いではなくどっちも良い。一方に偏るのではなく、あくまでも多角的な観点からキャンプの楽しみ方は人それぞれで、キャンプには色々な楽しみ方や醍醐味があるんだよと最後まで貫いて、その奥行きや味わい深さを描いてくれたのが良かったなぁ。

劇的に急激には変わらない。それぞれが大事にしているものは変わらず大事にしつつ、ちょっとだけ視野と交友の輪が広がる。その上で微細な変化が感じられるのがまた良いですね。ラインのやり取りの輪が広がっていたり、呼称が恵那ちゃん呼びに変わっていたり、これまでグループキャンプが常だったなでしこが、季節が巡ってソロのキャンプを行うようになっている。念願のガスランタンも入手してる。

初回のリンに重ねる形で、今度は準備万端ななでしこの本栖湖ソロキャンプを描くラストも素敵だよね。偶然出会った二人が、今再びそれぞれのソロキャンプによって引き合わされる。ソロキャンによって出会い結びついた二人ならではの締め。緩やかな時間が流れるソロのキャンプ。季節が緩やかに巡るのに合わせて、緩やかに変化していくキャラたちの関係性。

今度はリンの方からなでしこに歩み寄ってくれたことが何よりも嬉しい。ゆるキャンの中に込められた様々な緩やかさ。その中で描かれる人間関係の繊細な距離感だったり、心情描写だったり。キャンプの醍醐味や魅力を存分に引き出しながら描かれる緻密で丁寧な作劇。最後の最後まで魅力的で引き込まれる世界観を貫いてくれたことに感謝しかないのです。ありがとうゆるキャン△!本当に良い最終回だった!


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緩やか改め劇的変化を遂げた10年後のみんなの姿!結果的になでしこの妄想話だったわけだけど、途中までは妙にリアル感があって、こうなっていても何らおかしくないとアニメ最終回ならではのサプライズ的な仕掛けなのかと魅入ってしまったです。まぁ、なでしこが社長云々のあたりから一気に怪しさが増して夢オチ妄想オチの気配が強くなったけど(笑)

変わっていないようで少しずつ緩やかに変わっていく。例えこの通りにならなかったとしても、10年後に時折こうして皆で集まって、今みたいに共にキャンプを楽しめる間柄で在り続けられるのなら。それに勝る幸せで素敵なこともきっとない。


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本作ではラインが物凄く効果的な使い方をされていて、とても印象深く残るシーンも多かったし、第5話の星空の下で繋がるリンとなでしこや、第9話のなでしこナビを筆頭に、作中で大きな役割を果たすことも多かった。このライン描写を取っても物語の進行に合わせてメッセージに気安さが出てきたり、やり取りする相手の広がり繋がりを感じられて、緩やかな変化を見せていたところの一つかなと感じる。

その中でもOPの仕掛けは面白かったですね~。上から1話、8話、最終回のものだけど、なでしこからのお誘いメッセージに対するリンの反応が、物語の進行に合わせて次第に軟化していき、最終的にいいよとオッケーするところまで行っている。四尾連湖キャンプ、クリキャンを経て誰かと一緒にやるキャンプの楽しさ。醍醐味を体感した後のリンだから示せる反応で、この細かい演出・仕掛けが素敵ですな~。


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恒例だけど終わってみたら本当にあっという間の一クール。キャンプを題材にどこまで魅せてくれるのか。初回の出来が物凄く良くて引き込まれただけに、個人的な期待値も凄く高かったんだけど、期待通りどころか期待していた以上の素晴らしいものを見せてもらえて感謝の言葉しかないのです。

同じキャンプの繰り返しでも毎回趣向を凝らした内容で飽きさせないし、キャンプ経験のない人にも出来るだけ分かりやすく。その魅力や醍醐味を知って貰おうという意気込みが随所から感じられました。元々は別グループで少しずつ繋がっていった主要キャラの交流にしても、一足飛びで仲良しではなく、本当に時間をかけて縮まっていく。絶妙な距離感と丁寧さ。本作特有のテイストが味わい深い。

本作ならではの静寂さや静謐さも心地良く、ピンと張った冬の空気の中で触れる暖かみに、すっかり癒やされてしまいました。お約束だけどこうなるとやっぱり続きを見たいし、アニメで二期を見られる日が来ると良いなと思っちゃう。ただ、自分も円盤マラソン確定でもう予約しましたし、原作も揃えたいと思うので、これからも暫くゆるキャン△ワールドに浸る日々は続きそうです。

冬のキャンプがメインの本作だったけど、それだけに放送が一年の中で一番寒い冬のクールだったことも功を奏したかなと思います。いや、本当この時期に見られて良かった!これからも良きキャンプライを!そして、またいつかアニメ媒体で出会える日が来ることを願っている!

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