HUGっと!プリキュア #10「ありえな~い!ウエイトレスさんは大忙し!」早くも訪れた野乃はなにとっての大きな試練。




辛い辛すぎる。はなちゃん推しにとっては中々に厳しい展開が繰り広げられた今回のお話。はなから見ての確固たる自分らしさ。他の人にはない特別さを持つように映る二人を前に、はなが思い悩むという筋書きは、いずれ来るのではないかと思ってはいたが、まだ物語も序盤と言っていい今このタイミングで来るとは。この出し惜しみの無さ。畳みかける密度の濃さはハグプリの特徴の一つかも。
ただ、これから先もはながさあやとほまれと共に行動しようとするならば、今回の件は遅かれ早かれ乗り越えなければいけない壁でもあるのだろう。今回も周りにいる多くの人たちが、はなのことを気に掛けてくれていたが、不安と焦りと迷いで心が掻き乱されている今のはなには、その言葉が上手く届かない。
その心情も理解出来るし、周りの支えや協力を得ながらも、最終的には自分で自分なりの答えを見出さなければ先に進めないということも、本作の一貫しているところかなと感じる。はなにははなの良さがあり、歩みもまた人それぞれだが、同い年で確固たる自分を持ち、周囲からも認められる二人を傍目にしていれば、そう思えなくなるのも無理からぬこと。
何も出来ないのではなく何をやるのか。何も出来ないと言うことは、これからなんでも出来る可能性がある。さあやの台詞やたこ焼き屋のおっちゃんは本当に良いこと言ってると思うし、実際はな達くらいの年の子は色々なことに挑戦していく中で、自分らしさとかやりたいことを確立していくものだとも思う。でも、はなから見ての二人との差が、それを良しとはさせてくれない。
ほまれの台詞を借りると、はなははなで他の人と自分を比べても仕方がない。慌てる気持ちも分かるが、ハリーも言うようにまだまだ大人の階段上っている途中。何も出来ないと結論づけるのもは、あまりに性急すぎる。自分の良いところって気がつきにくいし見えにくい。自分を客観視することなんて大人だって難しい。慌てることも焦ることもない。自分は自分のペースで歩めば良い。
そのことに気付けばきっと世界も自分もマルッと変わって見えてくる。悩みを抱え状態でプリキュアに変身することも出来なくなり、更に追い打ちをかけるかのように、意識不明となってしまったはぐたんという重荷がのし掛かる中で、後ろ向きになってしまったはなの意識をどうやって転じさせるのか。これは本当に山場だと思うし一クール目の最後を締めとして相応しいのかもしれない。
この苦しみを乗り越えた分だけの飛躍を!ということで大きく花開くはなちゃんの活躍に期待したいし、主人公として一回りも二回りも大きくなったところを見せて貰えたら嬉しい。しかし、それにしても第10話の時点でこれですよ。残り40話近くを積み重ねたはなちゃんって、もう現人神の領域に達してるんじゃないかとすら思えてくる。



基本は真面目なシリアス回だったけど、それはさておきウェイトレスさあやちゃんとほまれちゃん可愛いし、はなちゃんもこれはこれで良い味を出している。見ている人の気持ちを自然と和ませる。無条件で警戒心を解いてしまう。本人には自覚し得ないことかもしれないが、これこそが他の誰かが真似しようとしても出来ない。はなちゃんならではの資質と言っていいところだと思うの。子供や赤ちゃんに好かれる。それもまた一つの才能。


プリキュアに有給なんてないんだよ!固定給があるわけでもなければ、就業時間だって敵の出現に合わせて不規則極まりない。それでも世のため人のために戦い続けるプリキュアを、我々は応援し続ける。何気に変身ヒロイン&ヒーローの大変さが身に染みる一幕であった。ちゃんとした雇用形態であっても、結果出さないと左遷部屋送りになるクライアス社勤めも大変と言えば大変なのだが…。世知辛い。
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