スター☆トゥインクルプリキュア #13「ララのドキドキ初登校☆」宇宙人でもプリキュアでもなくクラスメイトで友達の羽衣ララとして。



これも最早プリキュアシリーズの伝統にして一つのお約束回になった感もあるお馴染みの転校生イベント。ララルンのポンコツ可愛い姿を堪能しながらも、自分の常識が非常識となることで生じる自己否定や自己喪失。共同体にうまく馴染めない葛藤等々。異文化ならぬ異星間交流が根幹に横たわっている本作の一つのテーマを上手く落とし込んでいたように感じる。
地球の常識、宇宙の非常識。宇宙の常識、地球の非常識。郷に入っては郷に従えという言葉もあるし、実際今までひかる達が他の星に赴いた際には、相手の文化や思想を尊重する姿勢や流れがあった。実際に最初から否定しては何も始まらないし相手の立場や目線に立って幅広い視野や考えを持つのも大事だ。でも、実際に体験した上でやはりそれは違うとする考え方。
確かな自分を持つことも大事なんじゃないかなと。ひかる達にとってはホームの地球の学校生活。でも、ララからしたら従来のひかる達が行っていたように異なるコミュニティーに飛び込む回であり、その上で全てを合わせて従順になるのではなく、相手の思想信条に触れ知った上で自分従来のスタイルや個を尊重するのも大事という正反対の解を導き出していた回でもあったのかなと。
何より宇宙人だから地球人だからではなく。羽衣ララという一個人がとてもひたむきな良い子で、どうしたら皆と上手くやっていけるのか思い悩み、馴染む為に歩み寄ろうとする姿勢を見せていたからこそ、クラスメイトの皆にありのままのララを受け容れてもらえたのだと思う。宇宙人でもプリキュアでもなくクラスメイトで友達のルンちゃんとして。
互いの個を尊重し通じ合うことはかくも美しく尊いもの。AI補助の手袋を外しクラスメイトとして友達としてひかるの手を引き先んじて進むララちゃんの楽しそうな姿に心の底から満たされてしまうのだった。



二桁の計算が出来なくて衝撃を受けているララちゃん面白かわいい。廊下の張り紙の注意書きを読めないシーンと合わせてネタ的な意味も強く思わず笑っちゃいそうになるところだけど、現代日本で生まれ育った私たちにとって出来て当たり前のこれらのことを出来ないと笑って済ませてしまうのなら、きっと互いにわかり合うことも通じ合うことも出来ないし相手からの信頼だって得られない。
自分の常識、世間の非常識。とまでは言わないにしても自分にとっての当然は相手にとっての当然ではないことを常に念頭に置いておきたいし、その先にあるものを汲み取れるよう自戒の意味も込めて心がけていきたいと改めて。ともあれ世の中には地球に生まれ現代日本で育ちながらもララちゃんと同じく足し算が怪しい偉大なキュアピースこと黄瀬やよい先輩のような御方もおられるのでララちゃんも焦る必要はなくこれから学んでいけばいいのです。

制服ララルン可愛いルン。今回はもうそれだけで十分すぎるほどに十分。
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