謎は解かれる。真実は暴かれなければならない小説家と面会した後に奇妙な感覚に捕らわれることになった新十郎。
気がついた時には三人の女優の映画を撮影する自分がいて。
誰もが戦争をないものと否定する世界で謎を解けという声を聞くことになる新十郎だが…。
現実と虚構が入り交じった不可思議な世界で新十郎は真実を暴くことが出来るでしょうか。
自称小説家と面会した直後に不可思議な現象に巻き込まれた新十郎。
サブタイトルのハクチュウムという名の通り非常に不安定でふわふわした話でした。
これは小説家の後ろにいた別天王の力なのでしょうか。
予告を見たときは新十郎の過去回かと思っていたんですけど。
まさかこういう形で小説家を絡ませてくるとは思ってなかった(^^;
新十郎が迷い込んだ虚構の世界。
この世界の住人の戦争に対する考え方は現実とは異なっていました。
女優や監督、スタッフもそうですが他ならぬ新十郎自身も戦争なんて起こるはずがない。
そんなものは現実的ではない虚構、空想の産物だというのがあの世界の住人の共通認識。
戦争というものについての考え方は三人の女優を通しても語られましたよね。
紗代は戦争が終われば日常が戻ってきて良かったなと思えると考えていて。
素子は日常は無意味なもので戦争の中で生を実感しその中で大切な人と愛し合うと考え。
寿美恵は戦争によって善人も悪人も誰もが裁かれると考えている。
三者三様の考えでそれぞれ戦争というものに対する別の答えを提示してるんですよね。
ではこの世界にいる新十郎に語りかけてくる謎を解けという言葉。
事件が起こったわけではないのに解けというその「謎」はそもそも何なのか。
この「謎」が戦争というものに対する解を求めているのか。
それとも今回映画監督を殺した犯人を特定しろという解を求めているのか。
今の段階ではまだ何とも言えないのではないかとも思います。
仮に戦争そのものに対する答えを新十郎に求めているのだとしたら。
結末が描かれていない「映画という謎」を通して新十郎に問うているわけですよね。
戦争というものは現実世界の今の新十郎を形作る上ではずせない要素だと思います。
それに対する解を出すと言うことは戦争というものに真っ正面から向き合うことになる。
戦争というものに対して複雑な感情を抱く新十郎。
これは今までの事件を通して色々な場面で描かれてきたと思います。
個人的にはこっちの答えを出すことが謎を解けの謎に当たるかなぁと。
ただ監督を殺した犯人を特定し事件を解決しろという謎とも当然とれますよね。
その場合監督を殺した人物は一体誰になるでしょうか。
一番怪しいのはこの世界において監督に辛く当たられて最後に会ったという新十郎。
動機にしろ状況証拠的にも怪しいのは言うまでもないですよね。
もう一人容疑にかかるのは監督と何やら密会していた女性。
状況的には三人の女優の内の誰かというのは間違いないと思いますが。
犯行には三人全員が関わっているという可能性もありそう。
監督の殺され方も異常で体が綺麗に寸断された状態で発見されましたよね。
市電がセットであるならあの密会現場のシャッターを使ったと考えるのが妥当。
そして監督が開閉するのに小型端末のようなものを使っていました。
下の方で触れてますがこれは看守である監督にしか基本開閉は不可能なもののはず。
となるとやっぱり怪しいのは上で書いた人物達に限られてくると。
今回の話が虚構ではなく現実である可能性に私は中盤で気づくことが出来ました。
一番最初に書いたように最初は新十郎の過去の話だと思い込んでいたので(^^;
そのシーンが中盤パソコンを見ていた新十郎のシーン。
麟六を見て前回の光景を思い出しかけ風守からのメッセージと思えるものも出てきました。
そして最後に柄の悪い梨江お嬢様と泉ちゃんが出てきてようやく確信できました。
この世界は現実に存在する人物にそれぞれ役割を与えて構成されている世界なんだと。
小説家の言っていた原稿用紙ではなくこの現実に小説を書くとはこういうことですよね。
戦争を誰もが現実的に起こる訳がないという考えを持つ者ばかりの世界。
新十郎以外の人間は虚構の存在かと思っていましたが現実に存在する人間でした。
ただそうなると新十郎、梨江、泉はともかくとして他の登場人物はどこに実在するのか?
今回を見終わった直後に当然この疑問が浮かびましたが次回予告を見て納得です。
っていうか次回予告と人物相関図とんでもないネタバレ含んでるよ!(笑)
最後に新十郎の首筋に浮かんでいたバーコードのようなものにも納得です。
そういう状況に陥っていたのなら刻印を押されても当然なんでしょうか。
前回の矢島と小説家の会話のシーンで写ってた気がしますが。
犯罪を犯して収監された人物に押される刻印のようですので。
つまり新十郎以外のキャラはみんな普通に看守や囚人として動いているわけですよね。
新十郎だけがある意味幻覚を見せられている状態ということなんだと思います。
監督が女と話すなと言ったのは現実では看守である監督が囚人と話すなと言う注意。
囚人になってる新十郎が看守に話しかけたって基本無視されたり、
殴られたりするのはある意味当然のことなんですよね。
新十郎が女優と握手できなかったり途中のシーンで度々変なところに寄りかかっているのは、
そこに牢屋を仕切る壁があるからなんだと思います。
一度虚構の世界の仕組みを理解した上で見直すと色々発見がありますね。
まだまだ見逃している点も多いかと思いますが。
次回 第8話「楽園の王」凄い長々と意味不明のことを書いてしまいましたが。
正直に言うと今までの話の中でも一番感想が書きづらくて難しい話でした(^^;
多分劇場版の因果論を見た人からすると失笑ものの感想書いてる気がする(笑)
やっぱり見ないと駄目でしょうか因果論、個人的にはBD買おうかと思ってましたけど。
何にしても次回の新十郎救出劇、そして解決編は素直に楽しみです。
盛大に外していたら全然違うじゃないかと笑ってやって下さいw
それにしても最後に出てきた柄の悪い梨江お嬢様はあれはあれで良いキャラかもですね。
しかしあの小説家の考えることは凡人の私程度では到底理解しきれないですね(笑)
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時間延長機能は有効になっているのに…
そちらは問題なく録画できたでしょうか?
(先週からヒジョウに面白くなってきているのに!!)