見えてるのは榊原君。貴方だけ・・・だとしたら?始まりの年、居ない人。断片的に事実を知らされながらも恒一は未だに全容を掴めない。
そんな中で遂に最初の犠牲者が・・・。
いやー今回の終盤は本当にドキドキさせられました。
鳴の意味深な発言と共に徐々に拡大されていくBGMと恒一の呼吸の音。
そして教室から飛び出してきた桜木さんの転落と喉元への傘の突き刺さり。
夜中にリアルタイムで見ていたのもあってうわーって声に出してしまった(笑)
まぁそれはどうでもいいから置いておくとして(^^;
今回まず気になったのは見崎鳴という人物の存在性についてです。
彼女は果たして超常的な存在なのかそれともやはりそこに実在する人間なのか。
今までの不気味な雰囲気や儚い存在感でも印象づけられているんですが。
今回だけでも鳴が霊的な存在のように思わせるシーンがいくつかありましたよね。
義眼を見せたとき恒一に対しての意味深な発言や電話という機械を嫌がる素振り。
26年前の話の中で出てきた「みさき」という人物が写真に霊のように写っていた事実。
更にクラスメイトとは関係ないはずの人形工房の老婆や怜子も鳴の存在に触れない。
そして他ならぬ鳴自身が見えているのは君だけだったらと冗談めかした発言をする。
これでもかってくらい超常的な存在を印象づけるシーンが多かったかと思います。
恒一がもしかしたらと考えるのも仕方ないし視聴者でもそう思うかもしれない。
でも個人的には見崎鳴という人物は生きてそこに実在する人間という考えでいきたい。
恒一に限らず彼に警告するクラスメイトの反応はやっぱり彼女を知覚した上でのこと。
居るのを認識しつつ全員で居ない者にすることで鳴の姿を消し見えなくしている。
屋上に向かう恒一の後を追って視線を屋上に向けた風見君の反応。
そして桜木さんが見せた反応はやはり見えていたからこその反応に思えます。
で今回その最後に桜木さんが見せた反応から一つ思うことがありました。
テスト中に緊急で教師が呼びに来る用件ってなんだろうと考えたときにです。
肉親に何か大事があったというのがやっぱり一番に思い浮かびます。
その呼び出しを受けて飛び出してきた桜木さんが鳴を見て見せた驚愕の表情。
この反応から鳴がどうこうというより「みさき」という名を持つ人間。
これが不吉・不幸の象徴として見られているのではないかという考えが浮かびました。
前回の感想で工房の老婆の反応から鳴に対する決めごとは街全体のことではないか。
そう書いたと思うんですがこれならOGである怜子の反応にも納得がいくというか。
26年前の始まりの年だけを見ると「みさき」の話は確かに良い話で終わっている。
その後何かあったらしいことは示唆されているけど今の段階では明かされていません。
この話から何年か後に良い話が不幸な話に転機する象徴的な出来事があったのでは?
それ故に街全体で「みさき」の名を持つ者を忌み嫌い排斥するようになったとか。
そうなるとクラスメイトが鳴の話題を避け居ない者として扱うのも納得は出来る。
更に恒一に対して彼女に近づくなと言う忠告も理解できる気がするんですよね。
クラスメイトの発言は親切心からで泉美の対策係もこの考えに基づき不幸の発生を防ぐ。
鳴に触れれば周りに不幸が及ぶ危険があると考えているから本気で激怒しているのでは。
呪われた3年3組という言い方も現実的ではない超常的な何かを恐れるからこそだと思う。
このクラスでは全員で卒業することが大事だと1話で強調されているシーンがありました。
仮に過去に全員で卒業出来なかったときに3組だった生徒に何か災いがあったとしたら。
在学時にでなくても卒業後に確実に死に至るものが出ていたとしたら。
それが何度もあったとしたら「みさき」の話と含めて超常的な何かを恐れるのも分かる。
だとすると今回進路の話で泉美が言ったその手があったかという台詞も分かる気がする。
街全体で何かの決めごとがあって普通の場合はそこから出ることは許されない。
しかし卒業後も何か起こる可能性があって恒一が東京に戻るということになるなら。
例えば恒一の監視という名目なら街から出て東京に行くことも許されるのでは?
そんな益体もないことばかり考えてしまったんだけどどうでしょうかね(^^;
完全に妄想の可能性の方が高いんですけど(笑)
でもこうして妄想に近い考えでも色々と可能性を思い巡らせるのは楽しいですね。
物語も面白いしAnotherはやっぱり見ていて楽しいし次回が気になる作品です。
次回 第4話「Put flesh -輪郭-」またまた纏まりのない妄想長文で大変失礼いたしました。
毎回短くするとか言っておいて逆にどんどん長くなってるのはいかんですね(^^;
今回は桜木さんの死に方が生々しすぎて怖いの苦手な私はもう大変でした。
傘が突き刺さるときの音やその後に手がピクピク動いたり血がぬめーっと広がったり。
あまり耐性のない私にはこれでもかなり衝撃的映像だった!
上で書いた以外にも気になる点が多すぎて正直全部に触れられていないです。
来月になったら話の続きを教えると言っていた勅使河原君の発言の真意とか。
鳴の従姉妹で水野さんが教えてくれた藤岡未咲という人物はどんな人だったのかとか。
物語は桜木さんの死で一気に動き始めそうな気もするけどどうでしょうか。
今回桜木さんを意識している風見君や泉美を意識する中尾君の様子も描かれました。
桜木さんの死がクラスに波紋を広げるのは間違いないと思います。
上で書いた妄想通りなら忠告を聞かず鳴に近づいた恒一を恨む人間も出てきそう。
桜木さんに思いを寄せていた感じの風見君は当然として不幸を恐れている人間も。
でも彼らにとって全員で卒業を迎えることは何よりも大事なことでもあるみたいだし。
となると26年前の話みたく今度は桜木さんを居る人として何事もないよう振る舞うのか。
何にしても彼女の死によって変化せざるを得ないクラスがどうなっていくか楽しみ。
後は今週も水野さんが電話してるシーンは怖かったです。
何故彼女が電話するときにはエレベーターが動く描写がなされるのか。
今回も誰か上がってきて水野さんピンチ!?とか思ってしまいました(笑)
相変わらず死亡フラグを立てている気もするけど彼女がどうなるかも気になる(^^;
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元々綾辻さんの小説は死者の描写に容赦がないですが(←他の綾辻作品を読まれている雪光さんなら頷いて頂けるかと)、映像と音が加わって鮮烈さに拍車が…
鳴ちゃんの「いないものだから…」以降の緊迫感の高め方は本当に絶妙でした。
そこに至るまでの描写の中で繰り返し“階段”と“傘”を映していたのも、原作既読組(&後で見直す人)の心拍数を否応なしに上げる効果的な演出だったと思います(^^;)
水野さんのシーンのエレベーターも怖かったですね…
得も言われぬ不安でハラハラしてしまいました(^^;)
(ところで、記事のタイトルが2話と同じになってますが…)