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ハナヤマタ 第7話「なる達とヤヤが本当の意味で対等の仲間になった瞬間であると感じられた」

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ハナヤマタ #07「ガール・アイデンティティー」

青春を謳歌するための道は一つではない。
例え躓いてもまた歩き始めればいい。
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ヤヤにとってバンド活動は自らが輝くためにずっと継続してきたことであり、ヤヤ自身は一度駄目だったくらいで活動を辞めるつもりなんて毛頭なかったのでしょう。しかし仲間の意向でバンドは解散となり中途半端というか燻った気持ちを抱えたまま宙ぶらりんのままで放り出されてしまった状態。今まで全力で走り続けてきただけに、突如として訪れた目的を達するための活動の喪失がヤヤに与えた影響は大きかった。

挫折というほど大きなものではないかもしれないけど、確かな躓き。
これまで順当に歩みを進めてきたヤヤにとっては初めての経験だったのかもしれない。
それ故に心の持っていき方が分からない。ヤヤちゃん心の迷子です。

こういう部分に関しては長い間悩みを抱え、ずっと葛藤を続けていたなるの方が逆に強いのかもしれませんね。
憧れで目標とすべき存在が居たなるとは異なり、ヤヤは目標とされる側の人間だったから。
自分にとっての指針、拠り所があるのとないのとではそれくらい大きな違いがあるのではないかと。


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そんな焦燥感に駆られた状態なのに、間近にいるなる達はどんどん前へと進んでいく。ヤヤも頼りたい、甘えたい気持ちはあるでしょうけど如何せんその方法が分からない。今まではずっと頼られる側であり続けたが故に。他の誰でもない自分自身がまっぴら御免と考えていた状態に陥ってしまった。輝いている人を見る側、置いて行かれる側にですね。

正直相当の焦りがあったと思うのです。今まで常に自分の後を追いかけて慕ってくれたなるが自分以外の人とよさこいに打ち込み光り輝く姿を見せられたから。更に今までは自分が気に掛ける相手だったはずのなるに、逆に気に掛けられたのもヤヤの焦りに拍車を掛けてしまったのかなと感じる。焦りは周囲からの気遣いを同情や憐みに転じさせる要因にもなり得るもので今回のヤヤもまさしくこれではないかなと。

生じた焦り、今まで感じたことのないような漠然とした不安感。そこから言うつもりのない言葉を口にしてしまったことに端を発したヤヤとなるが本音をぶつけ合う喧嘩シーン。正直なるがここまでハッキリ自分の気持ち口にしたことにビックリしたし、当のヤヤもビックリしてしましたが、驚いたのと同時に嬉しくもなった。

自分の殻に閉じこもる、素直になりきれないという点ではヤヤと多美は同じなのかもしれません。ただ二人に対するなるの向き合い方から、ヤヤと多美に対するなるとの関係性の差異、ひいてはなるの成長が見て取れて嬉しかったのです。付き合いの長さで言えばヤヤと多美は同じくらい長いのかもしれないけど、なるにとって一番親しい相手はやはりヤヤなのかなと。

だからこその喧嘩。争いは同じレベルの者同士でしか発生しないとはここでは言いませんが、一番親しく近しい間柄の二人だからですね。多美お姉ちゃんの悩みを解消した経験があって、そこからの成長があるから、なるはヤヤと対等になれたとも言えるのかもしれません。似通った性質を持つ二人ながら、その解決のプロセスの違いから関係性の違いを見出せるのがお見事であったと感じたのです。


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バンド仲間が真剣でなかったとは言わないけどヤヤとの間に意識の差はあったのだと思う。一度の躓きで辞めてしまうか否かが分かれてしまうくらいには。他のメンバーは受験や恋愛といった新しいことに目を向けて歩み始めた。それはそれでいいのではないかと思う。それもまた一つの道なんでしょう。

ヤヤにとってバンド活動は大切なものであることには違いないでしょうが、それで大成功を収めることが目標ではなかった。あくまで大事なことはバンドの活動を通して青春を謳歌すること、みんなが憧れ羨むような光り輝く存在になることであったのだから。これまでもよさこいとバンドの間で揺れている様子は度々見られたし、活動の根本的な動機が必ずしもバンドである必要性はない理由。

バンドの活動にしても解散という一つの区切りを付けている以上は、新たに踏み出そうとしないと何も始まらない。無自覚になるに対して居場所を与え続けていたヤヤが、今度は恩返しと言わんばかりになるから居場所を与えられる二人の関係性。ヤヤがよさこい部に入る経緯としては十分に納得できるものではないかと自分は思います。何かに打ち込み光り輝く存在になりたいという動機に関しても、ヤヤとなるは共通のものを持っていますしね。

仮に今後よさこい部が壁にぶち当たることになったとしても、今度はヤヤも大丈夫なはずです。活動に関して志を同じくする仲間がいるのだから。ヤヤが本気でよさこいと向き合う覚悟を決め、なるだけではなくハナや多美とも本当の意味で仲間になった瞬間であると思います。

それにしてもなるはハナの影響を確実に受け始めていますね。避けられて近づけないなら煽ってみればいいじゃないと言わんばかりの屋上からの絶叫。ヤヤに対する思い入れの深さも手伝ってのことでしょうが、以前のなるちゃんでは到底出来なかったであろうことが普通に出来るようになっている。

今回は喧嘩シーンでの啖呵の切り方しかり、屋上からの煽り絶叫しかり。
なるちゃんの新たなる一面を沢山見ることが出来たという意味においても有意義であった。
なるちゃん推しの自分にとってはご褒美でしかないですぜ。


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真智会長がよさこい部とどういった形で関わりを持ち始めるのかについては、以前からずっと気になっているのです。今回を見ると衣装関連は真智会長が担当になるような感じもするけど、衣装が出来ちゃったからそうでもないのかな。初登場の印象からどうしてもキツイイメージが付いて回る会長ですが、ルールを守れば至ってまともに対応してもらえる。多美お姉ちゃんの「お願い」にも弱いし、基本はやっぱり良い人なのですよ。

多美お姉ちゃんが、ヤヤと真智は似ている部分があると指摘していましたが言われてみると確かにそうです。
どちらも周囲から頼りにされているけど、自分の弱さや隙を見せるようなことはしないタイプとでも言うのかな。
今後真智がよさこい部に入部するに際し、色々な面で似ているヤヤとどういった違いを見せられるのか。
ヤヤの入部経緯の経験をどのような形で活かせるのかについては特に注目して見ていきたいかなと思う。


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サリーちゃん先生のメアドを容赦なく取引に使うハナちゃんしたたかな子!でもサリーちゃん先生もなる達を使ってハワイ旅行を手に入れようとしてるしお互い様なのかな。かな。それでもコーチ役として顧問の責務を全うしようとするところにサリーちゃんの真面目な本質は見えると思います。今後専門的な知識やら何やらで店長を頼ることもありそうだし、逆にメアドくらいなら知ってて貰えた方がいいのかも。

まさかハナちゃんはそこまで計算に入れてメアド情報を売り渡したです?だとしたら恐ろしい子!


ということでヤヤちゃんの葛藤回。アイデンティティの再確立回とでも申しましょうか。改めてアイデンティティとは何ぞと自分に問いかけたときに、自分は何者で何を為すべきか未だ回答を得ることの出来てない駄目な大人だと鬱に…。それは良いとして中高生の時期には割と誰でも経験したことがあるんじゃないかと思うのです。そこまで大袈裟ではないにしても、将来への漠然とした不安とか自分が何をやりたいのか、やるべきなのかが分からないと感じることって。

今作における光り輝いて見える人というのは、自分が心底打ち込めるものを見定めてそれに全力を掛けている人のことを指す。現実にしても創作にしてもこれが出来ている人が果たしてどれだけいるのかって話ですよ。あくまで主観からくる私見だけどこれを出来ている人の方が圧倒的に少ないと感じます。ましてや打ち込めるものを見つけて実際に行動に移せる者がどれだけいるのかと。

思春期の頃は移り気と言いますか色んなことに影響を受けてどんどん変わるし、ほんの些細なことがきっかけで価値観が大きく変わるなんてことはザラです。だからというわけではないんですけど私はヤヤちゃんがバントからよさこいの活動に移ったことを軽いとは全く思わない。これまでも両者の間で揺れ動く様子は見て取れたし散々悩み抜いた末に出した結論だと感じているから。

若いのだから自分が興味を持ったことには(法律に抵触しない範囲で)色々と手を出してみれば良い。それが個人ではなく志を同じくする仲間と一緒なら、一生もののかけがえのない経験になると思うから。ヤヤちゃんも今度は同じく輝きたいという思いを抱いているなるちゃん達と一緒だからきっと大丈夫。仮にそれが上手くいかなかったとしても何かに打ち込んでいる姿は周囲から見たら輝いて見えるだろうから。

何を分かったようなことをという内容を延々と語った気もするけど、こんな青春を送れなかった自分だから分かることもあるのです。泣いて笑って喧嘩して、その上で仲間と一緒に何かに打ち込むってもうこの過程の時点で既に青春を満喫してるんよ!輝いてるよ!こんな青春を送ってみたかったなーと羨望の眼差しで、なるちゃん達を見ていたハナヤマタの7話でございました。

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