冴えない彼女の育てかた #02「フラグの立たない彼女」どんな干渉を受けても凪の如く揺らがない恵さんが流石すぎる。
ここからどうやってメインヒロインとして育てられていくのか。




倫也にヒロインとして見初められ、そのための教育を施されながら全くと言っていいほどフラグの立つ気配のない恵の何と揺らがぬことであるか。客観的に見たら恵の言っていることが至って正論で、倫也の方が無茶苦茶な要求をしていることは明らかなのだけど、視聴者的な立場からするとむしろ間違っているのが恵で倫也の言い分の方が正しく聞こえてくるから不思議。
無個性と地味は別物で「地味」であることもまた立派な個性であるという倫也の言い分も然り。最初からある程度の容姿に恵まれ、普通の外見からは思いも寄らない内面とのギャップがあったりするわけでもない。倫也の言葉を借りれば「キャラが死んでいる」。問題なのはそんな現状の自分に関して恵が一切の不満を抱くことなく受け入れてしまっていることで。
例えば地味な子であれば容姿を改善して垢抜けたい、目立ちたい、気になるあの人の気を引きたい等々。地味故に潜在的にそういった願望を胸の内に抱えていたりするものだが、恵にはそういった願望が一切ない。現状の自分に満足してそれ以上を求めない。求めるものがないからフラグの立ちようがない。そしてこれが英梨々や詩羽との決定的な違いでもあるように感じました。
今回の英梨々や詩羽の反応を見ても、明らかに倫也に対して異性のそれを意識している様子は見せているわけで、それ故に如何にもヒロインらしく映る。仮にではあるけど恵に対して倫也が行った勧誘の言葉や自宅への招待を、英梨々か詩羽のどちらか単独に対して行った場合、ラブコメ作品としての決着は早々に付いてしまいそうな勢いすらある。
自分に対してこれ以上何も求めない。他者に対しても何も求めない。そんな恵が結果として他の二人を出し抜いて、ラブコメ作品におけるお約束な流れに入っているのが皮肉であり、同時に面白い部分でもある。二次元崇高の倫也と他者へ何も求めない恵の組み合わせなだけに、朝まで二人きりで居ても何も起こりませんでしたけど(笑)
ともあれ倫也の熱意による半ば強制的な拘束により、眠気に負けて…もとい彼の情熱が伝わり恵の同好会参加は決まったわけです。ここからどのようにしてメインヒロインとして育成されて第0話のような考え方をするようになるのか。変わっていく恵の姿、その過程を楽しんでいければ言うことないです。今回も話題が恵ばっかりなのは気にしない。メインヒロインだから仕方ないのです。



ステルス性能が高く、少しでも注意を逸らせばたちまちに周囲に埋没してしまう恵さんのモブっぷり。特に前半の喫茶店シーンにおいてそれは顕著で、恵以上に後ろに映る本当のモブキャラの方に焦点を当てる構図だったり、意図的に恵を見切れる構図を多数織り込んでいたのは印象に残る。
前回の引き絵のこともあるけど徹底して恵の存在感の薄さやステルス性能の高さを刷り込む工夫がされていて感心するばかり。それでも自分は常に恵を探して目で追っているから問題なし。英梨々や詩羽合流後に姿を消した際、一瞬でも黙って帰っちゃったと思ってしまったとか言えない。
何にしても心底呆れた様子で倫也を見る恵さんのジト目は堪りませんでした。
今回はそれを見られただけでもう満足。感無量です。
にほんブログ村
- 関連記事
-