日刊アニログ

冴えない彼女の育てかた #05「すれ違いのデートイベント」

単独になると途端に存在感を増す恵さん。
恵が魅力を発揮するのはホームとアウェーのどちらかな。

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動き出したゲーム製作ですが、そうすんなりと事が運ぶこともなく。その一因になっているのが、掴みどころのない恵の個性の薄さであろうか。無いわけではないけど分かりづらい。ヒロイン像がブレブレだから結果としてキャラクターデザインは進まず、出来の良いプロットにもどこか納得出来ない。

しかし倫也がどこか納得出来ないのも当然と言えば当然のことなのかもしれない。彼が運命を感じた加藤恵は素の状態の恵であって、ありきたりな二次元設定を取り入れ、無理に何かを変えようとする恵ではないのではないかと。デートイベントを通じて恵と触れあい最後に倫也が気づいたこともそれなんじゃないかと思えたりしました。

ヒロインの育成という観点から見ると、それは二次元的な個性を植え付けて伸ばすのではなく。有るのか無いのかもよく分からない、しかし確かに倫也が感じた恵が本来持つ「何か」を引き立てることなんじゃないかなと思ったりしたわけです。その意味で必要となるのは、二次元要素よりもむしろ三次元（リア充）要素であるのかもしれませんね。

今回はオタクとリア充をホームとアウェーという例えも交えて、オタク側の倫也と非オタ側の恵が、実際にアウェー側の空気に触れる姿が描かれていた。英梨々や詩羽と一緒になると途端にステルス性能を発揮し存在感が消失する。その理由も恵にとってはアウェーであるオタク側の空間にいることが少なからず影響しているのかもしれない。恵の不思議な魅力がどこから来ているのかを知る契機となったのであれば、今回のデートイベントにも意義があったのではないかな。

必要なのは超展開ではなく、ありふれた日常の中で光る何かなのかもしれない。眼鏡を付け替え普段とは異なる視点で。そして眼鏡を外しフィルターを通さずに見た等身大の恵は倫也の眼にどう映ったのか。さてさて、アウェーでも勝つことを信条とする倫也はどう動くのか楽しみですな。






表情の作り方に駄目出しを喰らいまくってた恵だけど、疲れ果て呆然とした顔で相手を見る姿は様になっていますなぁ。ヤンデレ入った恵も良いし、最後の如何にもヒロインな笑顔も堪りません。恵さんなら何でもいいとか思ってない…よ？

しかし終わってみると毎度のように後半パートを丸々牛耳ってしまっているのだから、恵さんってやっぱりメインヒロインなんですね。気が付くと今回もずっと恵のことばっかり追いかけていた気がします。ここまで来ると一種の病気なのかもしれません。深刻だ。


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