幸腹グラフィティ #07「ジュー、プシューッ。」秋刀魚の炭火焼きは簡単じゃないね!
たまに立場が変わるのもまた一興。




立場が逆転することで初めて分かることもある。何事もやってみなければ本質を見極められないし、実際に体験してみることで相手側の気持ちをより深く理解できることもあるだろう。なんて書いたら大袈裟すぎるかもしれないけど、普段は専ら食べる専門のきりんと椎名さんが、リョウに対する日頃の感謝を込めて作る側になったらどうなるかというお話。
それは作ってもらう側の二人だけではなく普段は作る側のリョウにしてみても同じこと。実際に世話焼きの気質があってきりんの面倒を見ることに生き甲斐すら感じている節のあるリョウなので、若干強引にでもいかねばこういう機会は得られない。そういう意味では椎名さんの思いつきと、きりんの行動力が合わさったことは良い方向に働いたと言えるのかもしれない。大量に送られてきた秋刀魚の有効活用であって在庫処分では決してないのだ。
普段は料理慣れしているリョウが作るから見た目にも美味しそうなものばかり出てくる本作なので、逆に普段はあんまり料理をしない二人の苦労する過程や焦げた失敗作など全てが新鮮に映る。やってることは然程難しくないのかもしれないが、露子さん曰く炭火焼きとて甘くはない。実際魚料理は難しい部類に入るものだと思うしね。
今回はもてなして貰う側なのに我慢できずにソワソワしてるリョウの気持ちも分かれば、リョウのために頑張っているから手を出さないでほしいと言うきりんと椎名さんの気持ちも分かる。二人にしてみれば日頃面倒を見て貰うばかりで疲労を溜めているリョウへの感謝の気持ちと、お盆の後で祖母のことを思い出し落ち込み気味な様子を見せたリョウへの気遣いもあったのだろう。そんな二人の思いやりの心が料理の味を引き立てる。焦げた見た目もプライスレス。うーん、素敵だ。
お互いの立場に立ってその有難みを実感しつつ、元の鞘に納まり日常へと回帰する。秋刀魚という題材から結構ありがちな衣服に染み込む匂い問題を上手いこと持ってきてオチもバッチリ。きりんと椎名さんの距離も凄く近くなったことが感じられる要素も多くてそこも良かった。ともあれたまには違う立場もいいけれど、やっぱり元の形が一番しっくり来るのだと実感させられるエピソードでありました。
流しそうめんの時も同じこと言った覚えがあるけど、七輪で秋刀魚焼くのもやってみたいことの一つ。
煙凄そうだけど七輪に魚を乗っけて団扇でパタパタするの凄く楽しそう。

あれだけ暑い暑いと言っていた夏も終わる気配を感じれば寂しいもの。なんて言ってたのに秋刀魚の炭火焼きパーティがあると知るや否や、真顔になって速攻で秋モードに切り替わるリョウときりんは強かな子!食欲の秋なんて言葉もあるし、ある意味もっとも今作が本領を発揮する季節なんじゃないかな。食欲に忠実なのは良いことだ。前回のようなこともあるので食べ過ぎだけは要注意!だね。
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