冴えない彼女の育てかた #10「思い出とテコ入れのメロディ」気さくで快活、時に大胆な美智留登場回。
これが真の幼馴染という存在なのだろうか。




生まれた日も場所も同じ。これぞ原始の幼馴染。真打ちは遅れてやってくるというパターンに当て嵌まるかは分からないが、第0話で登場して以降ずっと音沙汰のなかった美智留が満を持しての登場。遠いようで近い、近いようで遠い。男女を感じさせない奔放さを持つ美智留の登場は倫也たちの関係に一石を投じる存在足り得るだろうか。
今回は倫也を巡るラブコメ的な人間関係の進展と肝心のゲーム制作の二つが久しぶりに同時進行していた回でもあったように思う。個別ルート回を経て浮かれたり本業に支障が出始めたりする英梨々や詩羽先輩然り。他の女性と倫也の接触が判明した際に分かりにくいんだけど恵も反応し始めてる節があって、それぞれ進展している部分はあるんだなと感じさせてくれる。
故に美智留の存在がそこにどういった影響を与えるのかは気になるところ。英梨々や詩羽と異なり倫也を異性として意識していないかのような接し方。倫也を慕う出海ともまた違う独特の距離感。これは身内である彼女の特性というか属性が反映されているところでもあり、これまでのヒロインズにはない特徴の一つなのかなと。
視聴者的には嬉しいラフな格好や裸を見られても反応を示さない豪胆さ。気さくな性格と接し方も相まって兄妹という括り方が一番しっくり来るかもしれない。しかしその底抜けの明るさや気さくさ故に、逆に本心が掴みにくいキャラの一人なのではないかという印象も受ける。恵とはまた別のベクトルで表面上と中身が違う子なのではないかと。そういう意味では英梨々や詩羽はまだ分かりやすい部類と言えるのかもしれない。
父親と喧嘩して家出してきたという美智留の言うことに嘘があるとは言わないけど、それとなく倫也を脱オタさせようと試みたり、進路の話を振ってみたり。どことなく陰のようなものを感じさせる言動が見受けられただけに、表面には出ない何かがあったりするのかなと思ったりしたのです。
肝心のゲーム制作の方に関しては、詩羽が本業よりもゲームのシナリオを優先して本業の方に支障をきたしているのではと思しき話こそあったけど概ね順調と言っていいのかな。以前少し気になったスクリプト打ちに関しては倫也担当、英梨々にも素養があるようで状況次第では入るようなのでそこは問題にならないか。
作品の生き死にを大きく左右する要素の一つである音楽。倫也に運命の出会いを感じさせたメロディを奏でる美智留を果たしてどう引き込むのか。前述したようにオタクを毛嫌いしているわけではないが、倫也を脱オタさせようとする言動は見受けられた美智留。
何かしら思うところはありそうだけどサークルにどうやって関わらせるのか。そして実際にヒロインズと対面を果たした時にどんな波紋を広げていくのか。対人関係においてもゲーム制作においても今後のキーマンになる美智留には要注目ですな。果たして残りの話数で完成まで漕ぎ着けられるのかしら。


前回まであれだけ幼馴染を売りにしていた英梨々さんなのに…。幼馴染=幼い頃に親しくしていた友人。過去の経緯もあって倫也と疎遠になり繋がりが断たれた英梨々よりも、従姉妹とは言え共に過ごした経験があり、定期的に会う機会に恵まれた美智留の方がよっぽど…。いやいや、これ以上は言わないぞ。
今となっては倫也との唯一の接点足り得る自分の属性。アドバンテージ。それを奪いかねない美智留の存在は英梨々にとって脅威以外の何物でもなさそうである。パチモンの幼馴染という詩羽先輩の言に何一つ言い返すことが出来ず放心する様が何とも物悲しく映る。
負けるな英梨々、頑張れ英梨々。きっと良いことあるはずさ!
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