アイドルマスター シンデレラガールズ #14「Who is the lady in the castle?」穏やかな雰囲気の幕開けかと思いきや波乱含みのスタート。
ともあれシンデレラガールズ再始動であります!




一大イベントのアイドルフェスを成功させて少し期間が経ったところからの再スタート。これを機に一気に大ブレークでも良かったし、今回登場した美城常務が冒頭でいきなり最後の台詞を言う急展開でも良かったのだけど、基本コミカルかつ緩い雰囲気の出足にしたことで、シンデレラプロジェクトの面々が置かれている現在の状況を改めて整理することが出来たし、作品の感覚を取り戻すことも出来た。
幽霊騒動、ストーカー騒動を通して他の部署のアイドルも上手いこと絡ませ、これまで一部署であったシンデレラプロジェクト中心で進んでいた物語から更に一歩進み、より広い美城プロダクション全体の物語へと移行していくのかなとも思えたり。あくまで中心はシンデレラプロジェクトの面々だけど、今後はより広い世界が舞台になっていくような感じを受けたのです。
そんな情勢が大幅に動く前段階として、シンデレラプロジェクトに携わる卯月達とプロデューサーが、物語開始当初からどれくらい近づけて信頼関係を構築出来たのか。今回の騒動は一度は亀裂が入り空中分解しかけた彼女達の現在の距離感を改めて示す意図もあったのではないかと思える。前半クールの中盤までは「あの人、何考えてるのか分からない」と言われていたプロデューサーと、アイドル達の相互理解が進んでいる様子が随所で見て取れた。
騒動に困り果て、プロデューサーの方からアイドル達に相談を持ちかけるのは、彼が担当アイドルに心を開こうとしている姿勢の表れでもあり、また凛が指摘したように「探偵ごっこに付き合わされている」のを承知の上で、それを止めようとせず見守っていたのは、アイドル達に歩み寄ろうと努力するプロデューサーの姿勢が反映されてのものではないかと映った。
アイドル側からのプロデューサーへの接し方も、いい意味で気安くなっていて、物理的に近い距離にいる両者の姿を今回は何度も見ることが出来た。面白半分な面はありつつも、プロデューサーを心配する気持ちは当然含まれている。一緒になって怖がったりするところなどは、当初の彼女達にはなかったものであり、両者の意思の疎通がなされ、距離感が縮まっていることの表れなのかと思えた。
また距離感という意味ではアイドル同士、プロデューサー同士の関係も今回は随所に描かれていて、特に他部署のアイドル達との交流は、シンデレラプロジェクト所属のアイドル達の立ち位置を、再度明確にするのと同時に、今後の展開に向けて含みを持たせる部分でもあったように思う。各部署が非常に良い雰囲気であり、順調である様子が窺えるだけに、最後の美城常務の一言がより印象に残る構成になっていたと思う。
現時点で美城常務の発言の真意は定かではないが、プロジェクトが順調に進展し、これからなのに何故という疑問は当然生じる。どうなるかは次回以降の展開次第ですが、突然のこの危機にプロデューサーはどう立ち回り、担当アイドル達を導いていくのか。早くも彼の真価が問われることになりそうです。前半クールとは違うってところ見せて欲しいぞい!
本筋のシリアス要素の方も当然気になるけど、今回の最大の見所はやっぱり本編の大部分を占めたコメディパートかな。こっちはこっちで純粋に楽しんで見ていました。本来は保護対象でもあり、護るべき相手のアイドル達に護衛されるプロデューサーの姿は、一見頼もしすぎる外見的な要素も相まってシュールさを生じさせ面白い。世話を焼かれるという意味では美城常務にネクタイを直されるというオマケも付いていた。
シンデレラガールズと同じくらいヒロイン的なポジションに収まってしまうプロデューサー。やはり本作はシンデレラガールズのサクセスストーリーであるのと同時に、プロデューサーの成長、サクセスストーリーでもあるのだと。作中でも現実世界でもやっぱり彼はシンデレラボーイなんだと思い知らされた初回でありました。だって作中でもリアルでも魅力有りすぎるんだもの…。


今回の騒動を巻き起こすキッカケを作った張本人である佐久間まゆさんですが、この独特の病的な感じと言うか不気味な感じと言うか。一言で言えばヤンデレなんだけど弱々しさの中に強さを感じさせる。そんな何とも言えない感覚は堪らないです。両プロデューサーの所に行くところなんか完全にホラーだったもん(笑)
今作の初回感想で自分は一部のキャラを除いて本作の予備知識は一切ないと書きましたが、まゆさんは名前と見た目だけは知ってました。いわゆる同人界隈とかで何でヤンデレ風な感じで描かれているのか。今回だけで十分すぎるほどに理解出来たと思います。彼女の担当プロデューサーは違う意味でも大変そうだ…。
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