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のんのんびより りぴーと 第4話「幼いれんげの視点で見る世界の美しさと悲しさの表現が見事」

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のんのんびより りぴーと #04「てるてるぼうずを作った」

生きることは楽しいことと悲しいことの経験の積み重ねでもある。
それでもれんちょんの周りの世界は優しくて温かい。

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大人にとっては当たり前のこと、嫌なことであっても子供の目線で見ると全く違って見えることがある。一つ一つの光景は日常の中にごく自然に存在する有り触れた事象かもしれないが、子供のれんちょん視点で見れば初めて経験することでもあり、その一つ一つの体験から得る純粋な喜び、衝撃を非常に上手く表現出来ていた回だったと思います。

農業に携わる人には恵の雨であっても、多くの大人からすれば鬱陶しい梅雨時の雨一つを取っても、子供の目線から見れば楽しい事柄の一つとして早変わりする。シャベルで小さな川を作ったり、自らてるてるぼうずの扮装に身を包み、街中を闊歩する。自転車の練習のために行ったはずの行為そのものが、楽しい事柄として転じている。これも子供ならではの目的と手段の入れ替わりと感じられる。

また子供にとっての自転車は、文字通り世界の広がりを体感出来るアイテムの象徴であると思う。基本的に徒歩以外の移動手段を持たない子供が、例え補助輪付の自転車であっても新たな移動手段を得る。それによって実現する行動範囲の広がりは、子供にとってまさに無限大とも言えるべきもの。駄菓子屋やコンビニに赴くエピソードもその一環で、今回の話の趣旨に上手く組み込んでいた。

そういったプラスの要素の後にしっかりとマイナスの要素を入れてくるのが非常に良かった。自ら率先して当番を務め、あれこれ世話を焼いただけに、思い入れも深い「ひらたいら」さんが迎えた結末。れんちょんにとっておそらく初めてとなるだろう身近な存在の「死」。生物である以上、絶対に避けて通ることは出来ない世界の残酷で悲しい一面。

これは人によって経験する時期、その対象はおのずと異なる部分でもあると思うけど、初めて触れた生き物の死に対し、衝撃を受けたというよりは放心してしまい、自身の気持ちの持っていき方、感情の発露の仕方が分からず、戸惑いすら感じさせるれんちょんの姿が非常に印象的でもありました。

なっつんのやったことは正確に言えば事の真相を伝えてはいないのかもしれない。しかし初めて身近な存在の生命の「死」に直面し、心の整理の付け方を知らず戸惑いを隠せないれんちょんに対して、優しい真実を持って前を向かせることが出来た。いずれ本当のことを知る時が必ず訪れるだろうが、今はそれでも良いと。

一つの事象が捉え方次第で如何様にも変わるというのは、今回の話の全体を通して描かれていたことでもあり、遅かれ早かれ子供がいずれは直面することになる生命の生き死にの在り方に対して、非常に綺麗かつ優しい真実で持って応えて見せたと感心するばかりなのです。その意味でれんちょんは得難い経験をしたと言えるのかもしれない。

優しい先輩や大人たちが子供を見守る優しい世界。成長の速度は人それぞれと言いますが、このゆっくりとした時間が流れる作品の世界観だからこそ、歳を重ねた時に理解出来る事柄に対する「真実の先送り」に、溢れんばかりの優しさと愛おしさを感じずにはいられない。

子供の時に自分が感じていた感覚を重ねつつ、大人になった今見るからこそ色々と感じられる要素にも溢れていた、非常にメッセージ性に富んだ回でもありました。本当に素晴らしい回だったと思います。


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既にクレイジーサイコレズ、もといコマちゃん先輩ラブな後輩として完全に目覚めてしまったほたるんの図。コマちゃんを見る目が完全に「獲物」を狙う目となっており、言動の端々から感じ取れるヤバさにニヤニヤせずにはいられない。当のコマちゃんが全く気付く素振りが無いだけに余計に。

今回はれんちょんがてるてるぼうずに扮し、意図せず怖がるコマちゃんを追いかけ回す事態になっていましたが、あの役目をほたるんにしても結構面白かったんじゃないかと思ったり。大好きな先輩が自分の姿を見て逃げ出し、それを必死で追いかけ回すほたるん。想像しただけで怖くなってきました(((( ;゚д゚)))アワワワワ

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