わかば*ガール #13「普通の女の子」うーさーのその日暮らし 夢幻編 #13「wooser’s hand to mouth life a dream play…」ミス・モノクローム -The Animation- 2 #13「MONOCHROME2」



風邪が長引いたこと以上にショックで寝込んでしまった若葉を心配する萌子・真魚・直の教室でのやり取りが、彼女達の個性を再度認識させてくれる行動になっていたのが凄く良い。この一年余りの間に形成されたコミュニティの空気を十分に感じさせつつ、学校をサボってまで若葉の見舞いに訪れる。そこに彼女達の中で如何に若葉が大切で大きな存在となっているかを窺わせてくれる。
一人で部屋に閉じこもり塞ぎ込んでいた若葉に対し、若葉だけでは考えつかない一人暮らしの案を提案し視野を広めてあげたところに、友達付き合いを通して広がる世界や得られる物の尊さを実感する。また挙動不審な直の行動や、若葉同様に金をチラつかせる若葉母のギャグテイストな行動が、全体のバランスを整え調和させる役割を果たしていたように思えた。
引っ越しは若葉の勘違いというのは予想の範疇でお約束の流れかもしれないけど、そこに至るまでに若葉と他の三人が改めて何を大事にしているのかを噛みしめるところにこそ意義があったのではないかなと。憧れていたのはギャルというよりは極々普通の一般的な女子高生像。友達と語り遊び楽しさを共有する。これまでの回で既に望む物は手に入れていた。
クラス替えで若葉だけ別になる的なオチになるかと思ったけど、そこは変に捻らなくて良かった(笑)これまでと同様に一緒の教室で授業を受けて放課後の帰り道で寄り道をする。有り触れているけど若葉にとってはようやく手にした貴重な時間。「また明日」を当たり前のように言い合える。そんな友達関係と時間が今後も続いてくれると良いなと思わせてくれた良い最終回だった!



明確な形を持たない不定形なものの存在証明や立証はかくも難しいことなのか。ということで最終回にまたとんでもなく難しいテーマを多数のパロディを用いて行っていたなぁと感心する。感想を書く上では泣かされることこの上ない内容なのだけど、「夢幻」編のラストを飾るのにある意味では相応しいエピソードだったのかなと思う。逆に元ネタを知らないとキツイ。
冒頭の雪合戦のくだりにおけるうーさーの発言の通り証拠の確保や殺意の証明にあるように、他者に対してそれらを提示した上で何かを立証することは難しい。極限状況下に置かれれば尚のこと。偽物は誰なのか。自分が本物であるということを如何にして証明すれば良いのか。
ある程度共通したテーマを持つ「遊星からの物体X」と「ブレードランナー」を元ネタに、存在証明という一つのテーマの元に今回の話は構成されていたと思う。ひいては夢幻編という作品タイトルが示している、夢や幻という実態のない不定形なものと、そうではない現実のものとの差はどこなのか。如何にしてそれが夢や幻ではないと証明するのか。その難しさを訴えていたのかなと。
なんて一生懸命考えてはみたけど個人的にはこれが限界。分かったような分かっていないような。しかしそれもまた夢幻編の醍醐味かな。最終回だったけどうーさーは相変わらず俺様思考で「俺様のアニメで」なんて好き勝手言ってましたし、女子高生ズのノリも安定だった。あじぽんは分かりやすい形でアレでしたが、果たしてあの中に「本物」は何人いたのか。それは神のみぞ知る。
13人もの脚本家が各話をそれぞれ担当した性質上、一貫性はほぼなくその回ごとに癖の強さが出たり斜め上にぶっ飛んだりしていたけど、個人的にはそれが楽しくもありました。だって夢幻編だもの。そりゃあやふやなものにもなるよと。今回脚本を担当した虚淵さんは自分の担当する回が最終回になるとは知らずにこの内容の脚本を書いたそうなので。難しく考えないのが吉なのさ~。
最後にEDが特殊仕様でED担当のYun*chiさんがサプライズ出演を果たした粋な計らい。最後の最後で和みました。またうーさーに出会える日が来るのを願いつつ。これでうーさー夢幻編の感想を締めたいと思いまする。本編の最後で沙耶のうーさーなんて見なかった。それこそ幻か何かなんだ。



冗談を真に受けたやよいの発注により多額の負債を抱え込みかねない危機に陥ったミス・モノクローム陣営に差しのべられた救いの手。如何にも良い人的な雰囲気をアピールしているマナちゃんの言動は置いておくとして、これまで交流を持った人物たちがピンチを救うために駆けつける王道展開が熱い!ギタリストあきこさんの話も全てはこの時のためだったのかと納得した。
マナちゃんの言うとおり不思議と周囲の人を惹き付け集めてしまうところが、ミス・モノクロームの最大の魅力であり、それはKIKUKOにもない彼女だけが持つ魅力でもある。KIKUKOとの対峙シーンにおいて彼女とは別の方向性から高みを目指し並び立つという意図が感じられたのが非常に良い。ミス・モノクロームには彼女なりの進み方があるのだ。
第1期のクリスマス回と同様に最終回でOPEDのダンスを披露するという流れが良い。第1期よりはヌルヌル動かなかったかもしれないけど、色々な苦労を乗り越えてようやくツアーを開催出来るところまで漕ぎ着けた。あのクリスマスの時の路上ライブでただ一人足を止めて最後まで歌を聴いてくれた女の子が、コンビニにチケットを買いに来てくれたところ等は普通に感動してしまう。
やっていることは結構ぶっ飛んでいて滅茶苦茶なことも多いけど、何気に人と人との繋がりの大切さを至る所に盛り込んでいたりするから堪らない。アイドルとして有名になるよりも先に素晴らしい慈善家として世界に名を馳せたミス・モノクロームですが、それでも夢に向かって着実に歩みを進めている。もっと有名になるためにもっと前へ!その日が来るまでモノモノクローム!
P.S.
人知れずミス・モノクロームのために命を張り散って行った電池君の再登場はまだでしょうか?
続編での再登場に地味に期待しているぞ!ということでミス・モノクロームの物語は続く!
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