ミス・モノクローム -The Animation- 3 #11「A」ハッカドール THE・あにめ~しょん #11「声優警察出動だ!」影鰐 #11「遭遇」



予定調和な質問とお決まりの回答に飽きてしまったモノクロームが求めるは意外性!久方ぶりにマネオマネージャーと二人だけで色々と案を出しあい、のんびりとした時間が流れていましたが、ファンとの間に「お決まり」が出来るくらいには知名度が上昇し、荷車を引いて各地を転々としていた頃より多忙になった今だからこそ、この二人だけの緩い時間がとても貴重なものに感じられる。
マネオマネージャーと二人三脚で今まで色々とやって来た中で、意外性のあることも既にあらかたやり尽くしてしまっているというのが、実に本作らしいところでもあるが、自分を変えて意外性をアピールしたり演出したりするのではなく、見ているファンに半ばドッキリ紛いのことを仕掛けて「あっ」と言わせる強引な解決手段に笑うしかないのです。
副題の意味はアンサーでもありのままでもアンペアのままでもなく、本当に「あ」という一音を如何にして引き出すかということを示していたとか思うとね。その斜め上な発想から来る副題の付け方一つとっても並々ならぬセンスを感じさせてくれてもう脱帽するしかないのです。本当に劇場版製作決定の報せがあったら間違いなく反応してるけど流石にないですよね~w
しかし冒頭のモノクロームさんとファンのやり取りは某アイカツの「世界の中心は~」を持ちネタとするローカルアイドルを思い出さずにはいられない。アイドルとファンの間にお決まりのやり取りがあるってことは、実はものすごく幸せなことなのではないかと思ったりもした今回のお話なのでした。モノクロームさんの知名度は間違いなく上がっているのだ!



これはもしやミリオンドール!いやいやハッカドールなのです。生粋の声優ファンである竹内くんの推し声優ゆっぴーへのプレゼント選びに協力することになった我らのハッカドール三人。特にこの分野への造詣が深い3号ちゃんを中心にというか今回は1号ちゃんと2号ちゃんが基本的に話のノリについていけてなくて置いてけぼりな感はありましたけどね。
徹底的なリサーチと称した身辺捜査を行うシーンから、ゆっぴーへプレゼントを渡し思いを遂げて壮絶な最後を迎えた竹内くんの殉職オチまで元ネタへのリスペクトが感じられて良い。警備の包囲網を強行突破して立ち入り禁止区画に入り込んでる時点でアレなんだけど、不思議と感動的なオチへと収束していくのが何か悔しくもあったり。ルールを守ることも大事だよ?
今回は既にUSAT内の作品でお約束になりつつある他作品からのゲスト出演がなされており、ゆっぴーの仕事仲間としてミス・モノクロームが、ファンとして影鰐テイストのキャラが出演していたりして本編とは別の要素でもニマニマ出来る。ゆっぴーの突然の引退宣言と自分探しの世界旅行って間違いなくモノクロームさんの影響を受けてのものだよなぁと思ったり思わなかったり。



遂に明かされる番場先生の過去。平和でのどかな町に住んでいた番場少年に突如として訪れた25年前の悲劇。今まで語り部兼当事者で、話の中心にいながら素性や奇獣事件に関わる理由等々。謎めいた部分が多かった番場先生の謎が、過去の事件の過程を描かくことで明るみとなり、これまでのエピソードで語られた断片的要素を一つ一つ拾いながら収束していく様が心地いい。
未確認生物への並々ならぬ関心と介入。そして顔の痣が出来た理由とそれが他の奇獣に反応する理由。序盤から布石として打たれていたこれらの要素が、ここにきて一気に結びついて明るみとなる流れが爽快です。誕生日に両親や近所の人を皆殺しにされてしまった番場少年の心を思うと重いんだけど、作品全体の流れとして見ると今回の内容は痛快でもあります。
番場先生の顔の痣は影鰐に傷を負わされ入り込まれそうになったから出来たものなのですね。9話のサトル少年の例を見るに、人間が奇獣化する可能性は既に示されていた。番場先生はいわば成り損ない。奇獣の知識に精通しているのと同時に、貴重な生体サンプルでもあるからこそ、木村との繋がりも今まで以上に重く映るし深い意味を持ってくる。
前回の話で出てきた影鰐を狩る謎の女性に助けられた番場少年。あの女性が片腕を失った時に影鰐は消滅してはいなかったのか。今回を見るに分裂したり一つの個体として統合したりする様子もあったので、前回倒した影鰐は本体から切り離された一部と見るのが妥当なのだろうか。いずれにしても究極的に番場先生が何を追い、何を求めているのか。その根源的な部分が見えた回だったのかなと思います。
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