ご注文はうさぎですか?? #10「Eを探す日常」リゼとシャロの部活動助っ人巡りの中で見えてくる特別な間柄。
謎多き女性、青山ブルーマウンテンの意外な事実も明らかに?




学生だからバイトだけではなく部活動も大事だよ!ということで学校では人気者で多くの部から助っ人を依頼されるリゼを中心に、彼女を支える役目としてシャロをあてがい、普段はあまり描かれることがない学校生活に比重を置いたストーリー構成が楽しい。ラストに街の外に出て山へ向かったことも含め、彼女達が立つ舞台に変化が生じているだけに、それだけで違った趣になるのが面白い。
意外と二人きりになる機会が少ないリゼとシャロの助っ人活動を通して、お嬢様学園での彼女達の立場や人間性が垣間見えるのが興味深い。リゼは人気者でシャロは遠巻きに見る一人。でもその他大勢の中でリゼが見てるのはシャロであり、二人のそんな「特別」な繋がりを感じさせる描写が堪らない。学校内ではお嬢様然としたリゼのそれ以外の面を最も理解しているのはシャロなのだ。
だからリゼのスケジュールを管理し制御する役目に収まるのもシャロで。部活巡りをする中で知った伝説の「ミス・エメラルド」と彼女を唯一探し出せた後輩の関係性に、リゼとシャロの二人がそのまま当てはまる。唯一性の関係性とでも言いますか。更衣室での二人の会話、やり取りが、その印象を更に強固なものにしてくれる。校内とバイト時の両面を知ってるシャロだからこそ、彼女の言葉がリゼに訴えかける力も強い。
リゼシャロの部活巡りの中で出てきた伝説のミス・エメラルドが青山さんという繋げ方をしてくるのも良かったです。青山さんがリゼ達の学校のOGであることもですが、大人になった今でも変わることなく学生時代のままでいられることが微笑ましい。青山さんを唯一制御出来る真手凛さんも後輩から編集と立場は変わっても、彼女が青山さんにとっての唯一の存在であることは変わらない。
そして方々に遊びの誘いを断られた挙句、自分にだけ招待状が来てないと勘違いして拗ねて引きこもってしまったココアと、彼女に対して申し訳ない気持ちを抱いて精一杯の言葉で応えようとしたチノにしても同じことが言えるのかなと。怒っていたわけでもないしリゼの言葉でも割とアッサリ扉は開けた。でも即座に反応して気持ちを切り替えたのは、チノが言葉を掛けてくれたその時で。
冒頭に部活に入ってみたかったとココアが言った際、チノが内心で呟いた「家の仕事は嫌ですか…」という台詞。趣味のボトルシップ作りに没頭してる合間に、ココアを雑に扱い中座して様子を伺いに部屋の外へ出た様子。以前のチノであれば気にも留めずに流したであろうココアに対する反応に、変化を感じられるからこそ罪悪感から何とかしようと動くチノの姿がより映える。
ココアにとってチノが特別なのは物語開始当初から変わらないかもしれないが、チノにとってのココアが同じように特別になっている。故にこの二人も唯一性の関係性を築いているのかなと思った次第。特定の人を理解した上で制御し動かすことの出来る特別な相手。今回のリゼとシャロ、青山さんと真手さん、そしてココアとチノはその点で共通していたのではないかと思います。
それが出来るのも相互理解があってのことだと思うので、特にココアとチノがそうなれているという事実が嬉しくて堪らないのです。千夜シャロに関しては今更言うまでもないので割愛。ともあれ作家と担当の間柄になっても学生時代と変わらぬ先輩後輩関係のままで在り続ける青山さんと真手さんのようにですね。ココア達も長い付き合いになってくれたら良いななんて思った今回のお話なのでした。


夏といえば海か山!海はともかく第一期で既にプールに行き水着姿は披露してくれたので、今回は山ということですね。分かります。夏らしく薄着の衣装が目に眩しくてサービス全開なんだけど特にココアさんですね。虫取り網と籠を持って走り回る姿がハマり過ぎてて怖いくらいなのです。
しかし何事にも全力で取り組み楽しむ姿勢を見せるのはココアさんの良いところ。このバイタリティ溢れる行動力と前向きな明るさと姿勢があるから皆の中心人物になれるのだなぁと改めて。天岩戸じゃないですが、あの状況でココアに皆が言った言葉が全てだと思います。皆の優しさが染み渡るぜ~。
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