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ミス・モノクローム3、ハッカドール、影鰐 第13話簡易感想

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ミス・モノクローム -The Animation- 3 #13「MONOCHROME3
ハッカドール THE・あにめ~しょん #13「ハッカドールにコミケもおまかせですっ」
影鰐 #13「還御」
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ミス・モノクロームの全国ツアーもいよいよファイナル!最終公演をクリスマス当日にすることで、第1期最終回の時の街頭ライブとの差がより実感しやすくなっていたのが好印象。あの時に街頭ライブを見てくれた唯一の女の子が、2期最終話でツアーのチケットを購入し、3期最終話の最終公演にも駆けつけ、モノクロームと新たな約束を取り交わすのが堪らない。

本作において「約束」というのは非常に大きな意味を持っている。今のモノクロームの行動原理の大元は、かつてのKIKUKOと交わした約束に端を発しているものであり、本作はこの約束から全てが始まっていると言っても過言ではない。「ライブツアーは終わったが、これは終わりではなく始まり」というモノクロームの台詞が、ファンの女の子とKIKUKOと新たに交わした「約束」を受けての発言になっているのが良いですね。

マネオマネージャーと二人だけだった以前のクリスマスとは異なり、今では多くの仲間に支えられ、その中心にミス・モノクロームが居る。ライブを見てくれるファンだけでなく、共演者のキャラメルや多くのスタッフにしても、当時との差を感じずにはいられない部分。ツアーを企画していく中で集った仲間たち。彼女らに対し冗談を交えることなく感謝の意を述べるモノクロームの姿に不覚にも感動してしまう。

これで終わりではなく次はもっと大きな舞台で。新たな約束を守るためにもっともっと前に出る!王道アイドルものらしく話を展開し、モノクロームさんならではのフレーズで締める良い最終回だったと思います。途中完全にギャグだったりネタだったりするのに、こうやって全体を通して見ると非常に良く練られた構成の元に作られていたのではないかなと。スタッフの皆様、出演者の皆様お疲れ様でした!

P.S.
マナちゃんは今すぐミス・モノクロームに借りたお金を返済しましょう。


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最終回で現実を突きつけるの止めようぜ!初回に登場し最終回で再登場となったアヤメのみならず視聴者の心もゴリゴリ削り出しそうな導入。かつての同好の士にサブカル趣味を否定されたアヤメは自己のアイデンティティを否定されてるわけだが、その彼女もまたハッカドールの三人のアイデンティティ、存在理由を否定している。ここでアヤメとハッカドールに共通性が生じている。

しかし1号ちゃんはアヤメと異なり譲らない。自分の気持ちから逃げちゃダメ、好きな物は好きで良い。自分の気持ちに正直に。これらは1号ちゃんを構成する要素であり、キャラクター性を象徴する部分でもある。双方に自己否定という共通性を持たせたからこそ、否定されても臆せず自分の気持ちに正直に動く1号ちゃんの言動が、アヤメに訴えかける力は強い。1号ちゃんの純粋なひたむきさに救われるのです。

気持ちの赴くままに行動し色々と吹っ切れたアヤメは、まさに捗らせて貰ったわけだが、それは単に原稿の完成だけに留まらず、彼女自身の内面に関する部分も含んでいたのが印象的。アヤメにはいくつかの選択肢があったと思うが、彼女が幸せを感じられる道筋を提示したのはハッカドール勢であり、最終回にして初めて本当の意味でパーソナルエンタメAIとしての役目を全う出来たのではなかろうかと。

そういった本筋にスパイスを加える的な要素としてパロネタをぶっこんでくるのも抜け目ない。北斗だったりドラゴンボールだったりしてましたが、特にドラゴンボールの再現率が異常なくらいに高く、こういう部分に全力を注ぐのが実に本作らしいなと。安定の夢オチでしたがそれも良し。基本ポンコツな三人の良いところが見られる良い最終回だったと思います。

しかし4号ちゃんだけは最後の最後まで不憫な扱いでしたなぁ。一応1号2号3号よりも後発の最新機っていう設定だったのに、それっぽかったのって彼女が初めて登場した回だけだった(笑)本作の作風的にいくらでも話のやりようがあると思うので、いつか続編があったならその時はまた全力で応援していきたい所存。スタッフの皆様、出演者の皆様お疲れ様でした!


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番場先生がこれから歩むだろう長い道のり、彼が背負った業の深さを実感させられる最終回。オリジナルの影鰐の一部と同化していたことで難を逃れるも、クローンを取り込み更に浸食されたことで、今まで以上に人間と化け物の境界が曖昧となり揺らいでしまった彼自身が、人間社会に深く溶け込みつつある奇獣と、それに纏わる事件を描いた本作を体現する存在に成り果てたことが興味深い。

前回番場を見捨て、今回も最後まで人間の醜悪さを露呈し続ける存在として君臨した木村の身に起こったことは因果応報。最後に番場が木村に行った所業は負の衝動に駆られ番場が奇獣としての側面を持つことを示すが、一方で彼が子供に見せた優しさは人間としての側面を持つことを示してもいる。一つの身体に人間と奇獣の両面を宿した彼は、作品の世界観そのものを内包する存在にもなったわけだ。

かつて番場少年を救った謎の女性が番場を見逃したのも彼がまだ半分は人間だからこそ。かつての部族間抗争の唯一の生き残り。今回の事件で唯一生き残った番場は彼女に境遇が重なる面がある。故に年老いた今の彼女の姿は、番場がこれから歩み辿り着く未来の可能性の一つでもあるのかなと。勿論それは彼が人間側に傾いた場合の話であり、逆に奇獣側に傾いた時は…。

最後に番場が消えて行った夜の街並みは、人間社会の業を体現した現代文明の象徴の一つとも言える。同じく人間の業が生み出した影鰐が、そこに溶け込んでいくかのような最後のカットは色々と考えさせられるものでもありました。毎回ホラーやパンデミック的なドキドキワクワクを楽しみながらも、人の業の深さや醜悪さについても考えさせられる作品であったかなと思います。スタッフの皆様、出演者の皆様お疲れ様でした!

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ULTRA SUPER ANIME TIME ♯26「MONOCHROME³」[終]
・ハッカドール THE あにめ~しょん ♯13「ハッカドールにコミケもおまかせですっ」 評価 ★★★☆ ああ……この熱だ……この熱が、僕を救ってくれた……!            
ミス・モノクローム -The Animation- 3 第13話「MONOCHROME³」
3期最終話は手堅くまとめた感じ。 KIKUKOにかなり追いつき、もうトップアイドルの一角といってもいいんじゃないかな。 もっと前に出る、意欲があるとやはり伸びますよね。 おごらず更に高みを目指すモノクロームちゃんに好感。 マナちゃんは結局金返さなかったなー^^; 打ち上げにしれっと参加。 相変わらず口がうまい子です。 これからもすっとぼけ通すんでしょうね^^; ...
[2015/12/29 20:22] のらりんすけっち
ミス・モノクローム -The Animation-3 第13話(終) 『MONOCHROME×3』 かなり売れっ子になった気がする。
ライブツアー・ファイナル。締めのコンサートも大成功。そして打ち上げも大盛況。これまでのマニアックなアイドルから本格的なスターになった感のあるモノクロームさん。もう中堅ぐらいにはなったのだろうか。あくまで目指すはトップアイドルなんですが、現在の立ち居地が知りたいところ。 マナちゃん純真、感受性豊か←おい彼女はもう許されたのだろうか。嘗てモノクロームさんの全財産を持ち逃げし、ちゃっかり...
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