アイカツ! -アイドルカツドウ!- #174「私のMove on now!」自分らしさを見出し頂点を目指す珠璃とリサ!
スターライトクイーンカップ開幕!




終わりの始まり。あかり世代の集大成とも言うべきスターライトクイーンカップが遂に開幕!その先陣を切ったのは珠璃とリサでしたが、自分らしさを見つけるという点で二人に共通性を持たせていたのが印象的。主要キャラの中でクイーンカップに向けての準備回というか専用回が用意されなかった珠璃でしたが、リサに道を示す形でそれを補填してくる辺りは抜け目ないと感じます。
かつて髪を切ることで自分らしさを模索する決意を示したあかり、そして自分の強みはどこにあるのかを探りそれぞれ個別の道を歩み始めたスミレやひなきが居ました。つまりこの「自分らしさ」というのは、あかり世代全体で見ても物語の上で一つの大きなテーマになっていると思います。そしてこれを追い求める覚悟を決めることは、各アイドルがそれぞれ独自の道を歩むことと同義でもある。
クイーンカップへ向けての準備回。ののリサの2人がメインだった168話で、リサはずっと一緒だったののと離れ離れになることの不安を吐露していた。自分の原点にして憧れの美月をリスペクトしつつ、美月とは違い自分らしさを出そうと決意するリサの決断は、あの時に抱いたののと離れ別々の道を行くことへの不安や迷いを払拭したことを意味し、同時に如月ルーシーの問いに対する回答にもなっていたと思います。
そんなリサを心配しながらも必要以上に介入せず、影ながら応援していたののが、その印象を更に強めてくれます。リサが不安と迷いを口にした時、そして自分らしい姿で本番に臨む決意を聞いた時。どちらもののはリサに対して言葉を掛けてはおらず、表情で返している。これによってリサが最終的に進む道を自分自身で決めたことと、深い所でそのリサの思いをののが理解していることを示せている。
そういう意味で今回は準備編のののリサ回で触れられた彼女達の不安や今後の道筋に対する一つの回答を示していた回でもあったのかなと思います。また物語の完結に向かうクイーンカップ開催に際し、全てのアイドルの憧れである神崎美月をリサの原点とし、美月の存在を意識させることで、アイカツの物語全体における全ての始まりがどこにあるのかを改めて想起させられました。本当に上手い構成だと思います。
互いに譲らぬハイレベルのライブの結果、初日トップの座に就いたのは珠璃。これは経験の差が出たと言ってもいいし順当と言える。惜しくも珠璃に届かなかったリサが悔しい思いをしていないとは言わない。しかしリサは勝敗以上に大切な物を、このスターライトクイーンカップで手に入れた。かつての珠璃がそうであったように、憧れの人や周囲の人から認められることの喜び。その先に続く道。それが何よりも大事な物なのだ。
スターライトクイーンになることだけが全てではない。クイーンカップ直前のそれぞれのメイン回でも度々触れられていた勝敗以上に重要なこと。憧れの人に認めて貰えたという事実は、勝敗以上にリサに大切な物を残してくれる。そしてそれはリサのこれからのアイカツを支えていく大事な物になっていくだろう。美月やみくる、いちごが言ったように、ここが終わりではなくその先も道は続いて行くのです。
珠璃メイン回の代替となる補填パート、ののリサ回で示された要素に対する回答、準備編で示されたクイーンカップとその後を見据えることの重要性。時間を掛けて用意した諸要素を、これだけ濃い内容の中でも丁寧に回収した素晴らしい回だったのではないかと思います。まだまだ続くスターライトクイーンカップ。これから先は本当に一瞬たりとも目が離せない!




スターライトクイーンカップは個人戦ゆえに、これから先はそれぞれのソロライブを見られると思うとワクワクも高まります。先陣を切った珠璃とリサは、あかり世代の中でも大人びた雰囲気を纏うキャラだと思いますが、彼女らのライブを一言で言い表すなら「妖艶」というのがピッタリなのではないかなと。美月もそうでしたが中学生離れした雰囲気は他の同世代キャラにはない彼女らの強みなのかもしれない。
コーデも最高の物を用意したなら楽曲も最高の物をということで、珠璃に関してはやっぱり『チカチカ』以外には有り得ないよなぁと。個人的に曲も振り付けも大好きで、特にサビからの短剣を用いた振り付けは数多くのアイカツ楽曲の中でも稀なものであり、強烈な印象を放って魅了してくれる。私のテンションも最高潮。
リサの『Move on now!』はやはり美月の代名詞的な曲としてのイメージが強いが、初めてのリサ単独のライブとドーリーデビルのコーデが相まって、美月とは異なる雰囲気を演出するのに一役買っている印象を受けました。しかしアニメ本編のライブCGは初期の頃と比べると本当に別物になっていて見違えたなぁと改めて思わされる。
リサ役の福沙奈恵さんが初めてアイカツに携わったのが『Move on now!』回だったというのも運命的なものを感じずにはいられない。作中でもリアルでも色々な思いが込められた集大成となるライブパートだったのではなかろうか。リサっぺ編入から半年足らずでこの域に達しているのは本当に凄いと思うの。



全3日間の日程で行われるスターライトクイーンカップ。主要キャラもそれぞれの日時で振り分けられていましたが、最終日となる3日目のラストを務めるのが我らの主人公あかりという時点で色々と察してしまった気がするのは気のせい。本作に限らずこの手のイベントは後発組が圧倒的に有利という不文律みたいなものがあるけど果たして最終結果はどうなるか。
個人的なことを言えば現シリーズが3月で終わり、4月からスターズが始まるという情報が出回る前は、割と真面目にあかりでなければクイーンは珠璃が大本命じゃないかくらいに思っていたのです。しかし今後のアイカツシリーズの展望が明るみとなった今、諸々の要素を総合して勘案するとどうしてもあかり本命と思っちゃうのは致し方ない。そこをあえて外してくる可能性も無きにしも非ずなのがアイカツかもしれませんが。
開始時点で全日程と各キャラの登場タイミングを明確にしただけに、その中でどうやって各キャラに見せ場を作り魅力的に見せていくのか。最終的な結果のみならず、そこに至る過程も含めて余すところなく楽しめたら良いなということを言いたかったのです。長かった初代アイカツシリーズも残すところ本当にあと僅か。最後の最後まで楽しみ抜いて結末を見届けたい!
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