魔法つかいプリキュア! #15「ハチャメチャ大混乱!はーちゃん七変化!」様々な姿に形を変えて各所で激しく主張するはーちゃんの可愛さ大爆発。
小さなはーちゃんにだって意思や感情はあるのです。



機嫌を損ね自由気ままに各所を飛び回って騒動を巻き起こすはーちゃん大変化回。リンクルストーンに反応して様々な姿へ変貌するはーちゃんの可愛さに癒されつつ、今回は作中でも極めて特殊な存在であるはーちゃんとは一体何者なのかを改めて考えさせられる回だったように思います。当然のことながらモフルン同様に、ただ可愛いだけのマスコットではないのです。
まだまだ未発達で意思の疎通が完全ではない時もあるけれど、それでも今のはーちゃんはそれなりに自我が形成された一個の存在。楽しい時には喜び悲しい時には悲しむ。面白くないことがあれば怒りだってする。妖精だけど人間と同じように感情がある。みらいとリコにとっては我が子も同然であり、二人は自分達と同じように意思や感情を持つ一人の人間としてはーちゃんと向き合っている。
一方で闇の魔法つかい勢力にとっては必ずしもそうではありません。リンクルストーンの力にはーちゃんが反応していることを知った彼等。特にリンクルスマホンについても何やら知っている節のヤモーにとっては、はーちゃんは目的のエメラルドを入手するための手がかりや道具として彼女を見ていると言ってもいい。はーちゃんに意思や感情があるか否かは彼らにとっては些末な問題でしかないわけです。
今回のはーちゃんに対する両者の接し方や向き合い方でもそれが窺えるかなと感じます。みらいとリコは彼女をぞんざいに扱ったことに自責の念を感じ謝罪をする。それは彼女らがはーちゃんの人間性を感じ取り、自分達と同じ意思や感情を持つ一個の存在として向き合おうとしていることの何よりの証でもあると思います。
一方でスパルダさんにはそんなものはありません。リンクルストーンの気配が消えたと知るや否やはーちゃんを物のように投げ捨て、本の中に入る特殊な存在と見るや改めて回収に走る。スパルダとはーちゃんの間に意思や感情が介在する余地はないのです。何故ならスパルダにとっては目的の物を得る手段になるか、自らの益になるかでしか彼女を見ていないからです。
未だ発展途上で未発達のはーちゃんがどういう存在なのか。そんな彼女を取り巻く周囲の人たちは、彼女をどのように捉え見ているのか。はーちゃんに対するアプローチの違いから彼女を人として見るのか物や手段として見るのか。両者のスタンスの違いが見えた気がする今回の話でした。意思や感情が不安定な赤ちゃんはーちゃんだからこそのテーマ性を帯びているようにも思える。
魔法界においては伝説の魔法つかいと称され語り継がれていたプリキュア。彼女らと同様に伝説の力として語り継がれていたリンクルストーンの力に反応し、プリキュアと同様に姿を変えるはーちゃんは、やはりエメラルドへ至るための一つの鍵なのは間違いないのでしょう。もしくははーちゃんの存在自体が…という可能性もあるのかもしれません。
七変化するはーちゃんの可愛さに魅了される一方で、何気に本作において最重要とも言えそうな要素への布石を打っていた重要な回でもあったと思います。ドクロクシー様サイドにしても今後狙いをはーちゃんに定めてきてもおかしくない気配が漂っただけにですね。地味に今後の展望を大きく左右する分岐点な回でもあったんじゃないだろうか。


花壇の土が乾いているのを嘆いていた先生や、悩んでいた野球少年等々。リンクルストーンの影響を受けて姿を変えたはーちゃんが干渉したことで、結果として彼らの悩みが解消される方向性に話が進んだのも、彼女が本来持っている力が断片的に表出し影響を及ぼしたからではないか…と取ってもいいのかもしれない。もういつでも戦闘面のサポートにも行けそうな感じすらします。
しかしその中にあって半信半疑ながら妖精は信じてもらえるのに魔法つかいの存在は信じてもらえない悲しい現実。人は良くも悪くも自分の目で見たものしか信じられないという好例なのかもしれません。一人妄言を吐く生徒という感じで周りからも若干可哀想な人を見る目で見られている感のある目撃者勝木さん。私はそんなあなたを影ながら応援している。


何はともあれ今回ははーちゃんの可愛さに尽きるのです。可愛いは正義。ただ言葉では伝わらなかったから気の赴くままに感情的な行動で示さざるを得なかった。はーちゃんの各所での行動はそんな彼女の体全部を使ったメッセージの発信で、実に子供らしいというか赤ちゃんらしさが表れていた気がしまする。しかしその全てが微笑ましい。もっと構ってあげたい。
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